シリーズ唯一のDOHCエンジン搭載 セリカ 1600GT 2

トヨタ セリカ 1600GT

       
1971 TOYOTA CELICA 1600GT
トヨタ セリカ 1600GT





 ラウンドシェイプのエクステリアデザインに精鋭な印象を与えたフロントマスク。他に類をみないセリカのスタイルが、高校生だったオーナーの太田圭吾郎さんを引きつけた。

 高校生の時に感じた「かっこいいクルマだな」という思いは、社会人になってからの、73年式セリカ1600STの購入を後押しした。ボディカラーは深いグリーンだったという。

 クルマ好きの仲間たちと連れ立って、いろいろな場所へいった記憶がよみがえる。ハコスカやギャランGTOなどさまざまなクルマの仲間が集まり、純粋に走りを楽しんだ青春時代だった。

 時代とともにクルマも変わり、現行車を乗り継いできた。そして、記憶をさかのぼるようにして、2009年に再びセリカのオーナーとなった。

「このセリカを手に入れる前に、少し古いクルマに乗ってみました。その時、趣味としての旧車も「いいな」と感じたのがキッカケです。そこで、若い時に買えなかったセリカ1600GTを探し始めました。以前からブルーのセリカが欲しかったので、希望カラーはオリオン・ターコイズ・メタリック、グレードはGTと決めていました。探し始めると、意外なことに後期型のGTVなどは出てくるんですが、初期型のGTはなかなか見つかりませんでした。でも、ないものはないですから、焦らずにのんびりと探しました」

 ようやく見つかったクルマはエンジンの調子もよく、比較的きれいな状態だった。手に入れてからは、全塗装を行い、パワーウインドーを修理した程度。サイドのラインはマスキングをしてオリジナルを保っているというから、もとの状態の良さが分かるだろう。

 


新開発されたパッションシリーズエンジンを搭載。カローラやスプリンターで実績のあるT型をはじめとする、2T、2T-B、2T-Gが用意された。GTに搭載されたのは唯一のDOHCエンジン、2T-G型。

 

プレートの型式「TA22」の後ろに並ぶ記号「MQ」「G」「G」はそれぞれ、機関、外装、内装の仕様を表している。



撮影用に純正ホイールとホワイトリボンのタイヤを履いている。普段は社外ホイールに現行タイヤを装着しているそうだ。クルマ購入時に付いていたHERCULESのホワイトリボンはすでに入手困難。

 
null
純正ホイールカバーはビスで固定している。よって、ホイール側にネジ穴がないとカバーが装着できない。



掲載:ノスタルジックヒーロー Vol.140 ノスタルジックヒーロー2010年8月号(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Isao Yatsui/谷井 功

RECOMMENDED

RELATED

RANKING