【日産・いすゞ・三菱・マツダ 編】リッターカートップクラスの動力性能を実現し、ラリーでも活躍|オレたちのボーイズレーサー Vol.2

一時代をきずいたボーイズレーサー、そして現代のボーイズレーサーたち

       
【オレたちのボーイズレーサー Vol.2】

【1】から続く

 80年代を盛り上げたボーイズレーサー。これらの車両をベースにチューニングすることも盛んだった。走りを楽しむ意味合いが強いジャンルの車種だけに、エンジンチューンが積極的に行われ、ひとつの流行となったのがHKSやSKといったアフターパーツメーカーからリリースされていたボルトオンターボキットの装着。これにより、上級クラスのクルマをカモるほどのパワーを手に入れることができたのだ。その一方でキャブやメカチューンにこだわり、レスポンスやフィーリングを追求するユーザーもいた。そして、エクステリアは80年代前半から台頭してきた「フルエアロ」を装着して、自分好みにドレスアップ。このようなチューニングを施した愛車で、若者は夜な夜なワインディングロードなどへ通っていたのである。

 ボーイズレーサー的な存在は70年代にもあったが、ブームとなったのは80年代前半から90年代前半にかけて。そして、2000年代に突入するとそのマーケットは縮小し、現在ではほんの一握りしか存在しない。しかし当時を知る人は、ボーイズレーサーを懐かしみ、復活を期待しているはずだ。


>>【画像16枚】 国産各車のボーイズレーサーが大集合! 4代目のEF系では、VTEC機構を採用してリッターあたり100psを達成した1.6LDOHCのB16A型を後期から搭載したシビックなど

NISSAN


マーチ ターボ/スーパーターボ(K10)

初代マーチに1LターボのMA10ET型を搭載したマーチターボ。軽量ボディを武器とした走りは戦闘力十分だったが、後に国産車初のツインチャージャーを搭載したスーパーターボをリリース。こちらはさらに過激で、モータースポーツベースのマーチRもあった。


サニー 305Re NISMO(B12)
先代「ターボ・ルプリ」の血を受け継いだスポーティーグレード。専用のエアロを装着し、エンジンは1.5LSOHCターボのE15ET型を搭載。なお、後に1.6LDOHC搭載の「306ツインカムNISMO」も登場。

ISUZU


ジェミニ イルムシャー(JT150)

専用エアロを装着し、サスペンションをドイツ・イルムシャー社がチューン。1.5lター ボの4XC1型は、パワー変更が可能な2ウェイターボモードを搭載していた。


MITSUBISHI


ミラージュⅡ 1400ターボ(A152A)
1.4LターボのG12B型エンジンを搭載するスポーティーモデルがコレ。三菱のフルラインターボ戦略に合わせて登場し、クラス初のターボモデルでもあった。

MAZDA


ファミリア GT-X(BFMR)
6代目ファミリアにラインナップされたGT-Xは、日本初のフルタイム4WD機構と1.6LDOHCターボを組み合わせたモンスター。WRCをはじめとするラリーシーンで活躍し、その速さはストリートでもいかんなく発揮された。

現代のボーイズレーサーって?

スズキ スイフトスポーツ


三菱 コルトラリーアート バージョンR



 一時代をきずいたボーイズレーサーだったが、現在はそれに該当する存在は数えるほどしかない。そのなかでも代表格と言えるのが左の2台。スイフトスポーツは136psを発揮する1.6L直列4気筒を搭載し、各部の剛性を高めて足回りをチューン。サーキットユーザーからも絶大な人気を誇っている。一方、三菱のコルト・ラリーアート・バージョンRは、ハデな外観が目をひくが、1.5Lターボを搭載してボディのスポット増しを行うなど本格的。どちらも、走りが楽しいことは間違いない。

初出:ハチマルヒーロー 2015年 05月号 vol.29(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

オレたちのボーイズレーサー(全2記事)

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【1】から続く

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