世界初の新機構となった自動防眩ミラーも標準装備! 「トヨタビスタ店」のフラグシップとして発売されたクレスタ|1983年式 トヨタ クレスタ スーパールーセント ツインカム24 Vol.1

ビスタ店の開業に合わせて 登場したフラッグシップモデル。

       
1980年代から2000年代初頭まで日本のアッパーミドルサルーンはマークⅡ3兄弟中心に世界が回っていた。とくに3兄弟が揃った80年代はハイソカーブームを巻き起こすと同時に先頭に立って時代を動かした。
まさに80年代を象徴する一台となったマークⅡ3兄弟を3世代にわたって分析&紹介していこう。
※特集内では特定の車種・グレードを示す場合を除き、各世代を示す表記を一般的な通称となる61/71/61系またはシリーズとしています。

【1983年式 トヨタ クレスタ スーパールーセント ツインカム24 Vol.1】

 3兄弟のなかで最後発となったクレスタ。前ページで触れたとおり、初代の51系は1980年3月のデビュー。トヨタ5番目の販売チャネルである「トヨタビスタ店」の開業に合わせ、同店のフラッグシップという位置付けでリリースされた。ここに登場する61系は、いわば51系のマイナーチェンジモデル。基本的には51系と同じで、ピラード4ドアハードトップの端正なスタイリングは高級パーソナルカーを強く意識したもの。ただし、フロントマスクやテールランプの意匠が変更されるとともに、インテリアにも小変更が施され、より上級感がアップ。メカニズムでは、新開発の2L直列6気筒DOHCの1G‐GEU型が搭載されたことが最大のトピックとなる。また、後部座席からラジオ操作が可能なワイヤレスリモコンチューナーや、後続車のヘッドライトを感知して自動的に防眩に切り替わる自動防眩ミラー、ワイパーアームの動きに連動して効果的にウオッシャー液を出すワイパーアーム同期ウオッシャーといった新装備も採用された。

>>【画像15枚】スーパールーセントと同ツインカム24に標準装備される世界初の新機構となった自動防眩ミラーなど



開閉式のトランクオー ナメントやバックランプの上にも、クレスタのエンブレムを配して高級感をアピールする。





61系で初めてクレスタに搭載された1G-GEU型。この個体はプラグコードのみ永井電子工業製に変更済み。ちなみに、発売当初は5速MTの設定しかなかった。






快適性を考慮して、エアコンはレトロフィット化。車両本体の価格よりも、こちらの修理代のほうが高かったとか。



1983年式 トヨタ クレスタ スーパールーセント ツインカム24(GX61)
SPECIFICATIONS 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4670×1690×1395
ホイールベース(mm)  2645
トレッド前/後(mm) 1390 / 1395
車両重量(kg)  1245
エンジン型式  1G-GEU型
エンジン種類 直列6気筒DOHC
総排気量(cc) 1988
ボア×ストローク(mm) 75.0×75.0
圧縮比 9.1:1
最高出力(ps / rpm) 160 / 6400
最大トルク(kg-m / rpm) 18.5 / 5200
変速比 1速 3.566 / 2速 2.056 / 3速 1.384 / 4速 1.000 / 5速 0.850 / 後退 4.091
最終減速比 4.100
ステアリング ボールナット
サスペンション前/後 ストラット / セミトレーリングアーム
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 185 / 70SR14(前後とも)
発売当時価格 231.5万円

【2】に続く

初出:ハチマルヒーロー 2015年 05月号 vol.29(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)


1983年式 トヨタ クレスタ スーパールーセント ツインカム24(全2記事)

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text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : RYOTA-RAW SHIMIZU/清水良太

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