1966年誕生! 時代を象徴する5台のクルマたち

       
【1966年はヴィンテージイヤー】

今から半世紀前、1966年は、日本のモータリゼーションにとって、
大きな転換点となった年だった。それ以前には360ccの軽自動車が普及、
クルマのある生活が身近になったが、1966年はさらに「マイカーブーム」が到来。
4月にはダットサンサニー1000、11月にはカローラ1100が発売されて、
大衆車の販売競争も激化していく。この特集では66年にデビューした
5台のクルマをフィーチャーして、その様子を取材してみた。
※取材車両の年式は必ずしも1966年式ではありません。あしからずご了承ください。

>>【画像25枚】 1966年生まれのクルマたち


1967年式 ホンダ S800


ホンダが2輪メーカーから4輪へ進出するために生み出したのが、本格スポーツカーのホンダSシリーズだ。未発売に終わったS360から、市販されたS500、S600へと排気量を上げて動力性能をアップさせた。シリーズ集大成ともいえるS800を登場させたのが1966年のこと。


1967年式 ダットサン サニー 1000 デラックス


1966年4月にデビューしたダットサンサニーは、当時のファミリーカーとして一般的だったブルーバードよりも1サイズ小さい、小型大衆車というカテゴリーを切り開いたクルマだ。同年11月にトヨタから発売された初代カローラ1100と、このクラスで激烈な販売競争を繰り広げることになる。この2車が登場した1966年をもってマイカー元年と呼ばれ、以降も好敵手として共に進化を続けた。


1966年式 トヨタ カローラ 1100 デラックス


今でこそ国内販売台数1位の座をハイブリッドのプリウスに譲っているが、20世紀末から21世紀初めにかけては、トヨタカローラがその座を独占していた。しかも、33年の長きにわたって一度もライバルの前に屈することがなかったのだから、これを日本の代表車と呼ばずして何というべきか。


1968年式 いすゞ ベレット1600 GT ファストバック


いすゞ自動車が、小型乗用車の自社生産から撤退したのが1993年。今から23年前のことだ。国産旧車のファンの間では、1963年にデビューしたベレットの人気がいまだに高いのはご存じのとおり。1964年4月に2ドアクーペの1600GTが登場。これがきっかけで、スポーツモデルとしてもベレットの存在が注目を集めることになる。


1968年式 スバル 1000 デラックス


のちにマイカー元年と呼ばれる1966年は、日本のモータリーゼーションが本格化した年。4月にダットサンサニー、5月に富士重工業のスバル1000、11月にトヨタカローラが発売され、一般家庭の自動車保有台数が飛躍的に伸びるきっかけを作った。スバル1000は、エンジンをフロントに積んで前輪を駆動する、クラス初のFF方式を採用した。



1966年はヴィンテージイヤー


 60年代後半、日本の産業と文化は高度成長政策を背景に急成長を遂げている。カラーテレビ、クーラーとともにもうひとつのあこがれの「C」として注目されたのがCARだ。マスコミがけん引した3C時代は、自動車の世界にも新風を吹き込んだ。


初出:ノスタルジックヒーロー 2016年12月号 Vol.178(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

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