洗濯機と冷蔵庫の次は、カラーテレビとクーラー! 高度経済成長期が到来|1966年はヴィンテージイヤー Vol.1

モノクロからカラーの時代を迎えようとしていたテレビの時代、1966年生まれのクルマたち。

       
【1966年はヴィンテージイヤー Vol.1】

 日本人の価値観が大きく変わっていったのが、1960年代後半のニッポンである。高度経済成長の真っただ中にあり、サラリーマンの年収は年を追うごとに増えていった。当然、マイホームや電化製品への関心は、一気に高まっている。大量生産、大量販売のための生産管理システムが充実したものになると、便利な家電がちまたにあふれた。洗濯機と電気冷蔵庫の次にほしい家電として注目を集めたのが、カラーテレビとクーラー(エアコン)だ。

 モノクロからカラーの時代を迎えようとしていたテレビの子ども番組は、必然的に科学技術をたたえるものが多くなる。鉄腕アトムやエイトマン、鉄人28号などの科学アニメ番組が次々に生み出され、高い視聴率を稼ぎ出した。そして1966年にはウルトラマンのテレビ放送が始まり、茶の間に怪獣ブームがわき起こるのである。

 音楽の世界にも新星が現れた。エレキギターを手にしたスパイダーズやブルーコメッツがグループサウンズのブームを築いている。学生を中心に支持されていたフォークソングもファン層を広げ、ニューミュージックの扉を開いた。音楽界の革命児といわれたザ・ビートルズが来日し、日本武道館でコンサートを行うのは1966年だ。


>>【画像5枚】時代の先をいくSOHCエンジンを積む、6人乗りの上質な4ドアセダンだった、マツダが満を持して投入した上級ファミリーカー、ルーチェ1500など

 60年代後半、日本の産業と文化は高度成長政策を背景に急成長を遂げている。カラーテレビ、クーラーとともにもうひとつのあこがれの「C」として注目されたのがCARだ。マスコミがけん引した3C時代は、自動車の世界にも新風を吹き込んでいる。



ブルーバードの下のポジションに送り出されたサニー1000。クラス水準を超えた実力を誇り、出だし好調だったが、カローラの登場によって二番手に甘んじた。


【2】に続く

初出:ノスタルジックヒーロー 2016年12月号 Vol.178(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1966年はヴィンテージイヤー(全3記事)

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text:HIDEAKI KATAOKA/片岡英明

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