18歳で免許取って以来、乗り続けている筋金入りのベレットファン|1968年式 いすゞ ベレット1600 GT ファストバック Vol.1

オーナーが一番好きだというリアのフォルム。丸形6連のテールランプも特徴的だ。

       
【1968年式 いすゞ ベレット1600 GT ファストバック Vol.1】

 いすゞ自動車が、小型乗用車の自社生産から撤退したのが1993年。今から23年前のことだ。国産旧車のファンの間では、1963年にデビューしたベレットの人気がいまだに高いのはご存じのとおり。1964年4月に2ドアクーペの1600GTが登場。これがきっかけで、スポーツモデルとしてもベレットの存在が注目を集めることになる。



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 1966年10月に開催された第13回東京モーターショー。乗用車の8号館に設けられたいすゞブースには、セダンやクーペとは趣の違ったフォルムの1台が展示されていた。その車名はベレット1600GTファストバック。いすゞが得意とするハンドメイドでボディが造られた参考出品車だった。ファストバックは、その年の12月から受注が開始され、最終的に349台が生産されて世に送り出された。

 取材車両のオーナーであるオーナーは、18歳で運転免許を取得して以来、30代になった今でもずっとファストバックに乗り続けている筋金入りのベレットファン。なぜオーナーがそこまで魅せられているのか。それは生まれ育った環境が強く影響している。現在は嫁ぎ先で生活をしているが、同じ県内に住む父が古くからのベレットマニアで、現在も複数台を維持しているほどなのだ。


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ベレットはボディタイプや年式によって、いろいろな種類のフロントグリルが使われている。この時期の1600GTは、雲形マークが付いていた。




フロントグリルはファストバックには専用品が与えられた。センターのエンブレムは、ひらがなの「いすゞ」の文字と雲形のマークが刻まれている。





シンプルな丸いレンズのテールランプ。外から内に、ウインカー、ストップ、バックランプの順となっている。


1968年式 いすゞ ベレット1600 GT ファストバック(PR91G)
SPECIFICATIONS 諸元
全長 4005mm
全幅 1495mm
全高 1335mm
ホイールベース 2350mm
トレッド前/後 1245 / 1215mm
最低地上高 125mm
車両重量 975kg
乗車定員 4名
最高速度 170km / h
登坂能力sinθ 0.429
最小回転半径 5.0m
エンジン型式 G161型
エンジン種類 水冷直列4気筒SOHC
総排気量 1584cc
圧縮比 9.7:1
最高出力 103ps / 5800rpm
最大トルク 13.6kg-m / 4200rpm
変速機 前進4段 / 後退 1段 オールシンクロメッシュ
変速比 1速 3.207 / 2速 1.989 / 3速 1.356 / 4速 1.000 / 後退 3.592
最終減速比 3.727
燃料タンク容量 40L
ステアリング型式 ラック&ピニオン
サスペンション 前/後ダブルウイッシュボーン・コイル / ダイアゴナルリンク・コイル
ブレーキ 前/後ディスク / ドラム
タイヤ 前後とも6.45-13 4PR
発売当時価格 95.7万円

【2】に続く

初出:ノスタルジックヒーロー 2016年12月号 Vol.178(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1968年式 いすゞ ベレット1600 GT ファストバック(全3記事)

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photo:ISAO YATSUI/谷井 功

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