フルリクライニング・シートも装備! 大衆車として決して色あせることのない魅力|1966年式 トヨタ カローラ 1100 デラックス Vol.2

デラックスに用意された内装色は全部で5色。ホワイトのボディカラーでは黒、ブルー、レッドの3色から選べる設定で、オーナーはレッドを選んだ。現在は、同色のカバーをかぶせている。

       
【1966年式 トヨタ カローラ 1100 デラックス Vol.2】

【1】から続く

 以来カローラは日本車のトップをひた走り、国内累計販売台数1000万台突破、世界累計生産台数4000万台突破と、輝かしい記録を次々と樹立。また、今年の9月には、誕生50周年を記念した限定モデルも発売され、大衆車として決して色あせることのない魅力を今なお解き放ち続けている。

「自分の貯金で買えるクルマを探していたときに、ちょうどサニーが発売されたんです。ただし、サニーは角張っているせいか、思ったより小さく見えたんです。なので、カローラが発売されるのを待ちました。丸みを帯びたデザインがとても気に入って、すぐに購入を決めました」



 50年前に新車でカローラを買ったときのことを大阪在住のオーナーは、まるで昨日のことのように話す。50年間も連れ添った秘けつについては、「6~7年乗ったら乗り換えるつもりだったんですが、乗っているうちに愛着が生まれてしまって、気付いたら50年経っていました(笑)。こまめにオイルを換えているってわけでもないですし。自分のカローラは当たりだったのでしょうか、幸運にも大きなトラブルが起きたことがないんですよ。困ったことといえば、購入して5年目にガスケットから煙が出たことと、昨年、突然エンジンが止まったことですね。これはキャブレターのオーバーホールで解決することができました」とおおらかな答えが返ってきた。


>>【画像18枚】フロントシートを全部倒し、同時にリアシートバックを持ち上げるとフルリクライニングになる内装など



安全パッド入りステアリングの中央に、トヨタの「T」の文字が入る。2眼メーターはトリップ機能付きだ。





ひじ掛けにもなる大型プルハンドルは、デラックスだけの専用装備だ。



1966年式 トヨタ カローラ 1100 デラックス(KE10D)
SPECIFICATIONS 諸元
全長 3845mm
全幅 1485mm
全高 1380mm
ホイールベース 2285mm
トレッド前/後 1230 / 1220mm
最低地上高 170mm
室内長 1680mm
室内幅 1240mm
室内高 1125mm
車両重量 710kg
乗車定員 5名
最高速度 140km / h
登坂能力sinθ 0.405
最小回転半径 4.55m
エンジン型式 K型
エンジン種類 水冷直列4気筒OHV
総排気量 1077cc
ボア×ストローク 75×61mm
圧縮比 9.0:1
最高出力 60ps / 6000rpm
最大トルク 8.5kg-m / 3800rpm
変速比 1速 3.684 / 2速 2.050 / 3速 1.383 / 4速 1.000 / 後退 4.316
最終減速比 4.222
燃料タンク容量 36L
ステアリング形式 ウオーム・セクターローラー式
サスペンション 前/後ストラット独立懸架リーフおよびコイルバネ / 非対称半楕円リーフ
ブレーキ 前/後ツー・リーディング式 / リーディングトレーリング式
タイヤ 前後とも6.00-12-4PR
発売当時価格 49万5000円

【3】に続く

初出:ノスタルジックヒーロー 2016年12月号 Vol.178(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1966年式 トヨタ カローラ 1100 デラックス(全3記事)

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【1】から続く

text : AKIO SATO / 佐藤昭夫 photo : RYOTA-RAW SHIMIZU / 清水良太郎

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