やっと巡り会えたシャレード。ボディのレストア以外の細かなリペアは仲間たちとともに|1992年式 ダイハツ シャレード 1000 ツインカムターボ GT-XX

キャビンとの一体感を持たせてデザインされたインパネ。ダッシュマットは、輸出仕様の型をもとに左右反転して作ってもらったとか。

       
ダイハツを代表するベーシックカーで、リッターカーのパイオニアとして知られるシャレード。多くの人は実用車的なイメージを持っているかもしれないが、じつはモータースポーツと深いかかわりがある。

【1992年式 ダイハツ シャレード 1000 ツインカムターボ GT-XX Vol.3】

【2】から続く

 取材車両のオーナーは当時、この個体の車齢とほぼ同じ年齢の若者。以前からホットハッチ系が好きだったが、丸っこいフォルムや今のクルマにはないサイズ感が気に入り、約3年前に手に入れたという。ただ、24年も前のクルマだけに、危惧することも多いはず。しかし「好きなクルマがたまたま20年以上前のクルマだっただけで、特別なことはしていません」とオーナー。やっと巡り会えたシャレードと、しばらくは楽しい日々を過ごすことだろう。


>>【画像18枚】エアバルブキャップがダイハツのロゴ入りとなる純正スチールホイールなど



中央にターボのインジケーターがあるGTti/GT-XX専用メーター。なお、後期はアナログのみだが、前中期にはニードルゾーンメーターと呼ばれる斬新なデジタルメーターも用意されていた。





フロントシートはスポーツグレードに相応しいバケットタイプ。このデザインになったのは中期からだ。





前期ではさまざまなアレンジが可能なパーソナルユース・リアシートを採用していたが、1988年のマイナーチェンジでオーソドックスな形状に。それに伴い、乗車定員は4名から5名に変更された。




ノーズからルーフエンドまで緩やかなカーブを描くスローピングルーフが特徴。後期GT-XXでは、このブラックメタリックのほかにホワイトのボディカラーを設定。


OWNER’S VOICE



「外装はサビや塗装の剥がれが目立ちましたが、機関系のコンディションが良かったので不安はありませんでした」と、手元にきた当時のことを話してくれたオーナー。オーナーは自動車大学校に通う学生で、ボディのレストアこそ専門業者に頼んだが、それ以外の細かなリペアは仲間たちとともに行ったという。また、「大勢の方々に支えてもらって、ここまで仕上げることができました」と、携わった人々へ感謝の言葉を述べた。なお、右隣は近々ミニカZEOターボを購入するというご友人。

1992年式 ダイハツ シャレード 1000 ツインカムターボ GT-XX(G100S)
SPECIFICATIONS 諸元
全長×全幅×全高(mm) 3610×1615×1385
ホイールベース(mm) 2340
トレッド前/後(mm) 1385 / 1365
車両重量(kg) 810
エンジン型式 CB-70型
エンジン種類 直列3気筒DOHCターボ
総排気量(cc) 993
ボア×ストローク(mm) 76.0×73.0
圧縮比 7.8:1
最高出力(ps / rpm) 105 / 6500
最大トルク(kg-m / rpm) 13.3 / 3500
変速比 1速 3.090 / 2速 1.750 / 3速 1.250 / 4速 0.916 / 5速 0.750 / 後退 3.142
最終減速比 4.642
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション ストラット(前後とも)
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク / ディスク
タイヤ 175 / 60R14(前後とも)
発売当時価格 119.5万円



初出:ハチマルヒーロー 2015年 05月号 vol.29(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1992年式 ダイハツ シャレード 1000 ツインカムターボ GT-XX(全3記事)

関連記事: 胸熱ボーイズレーサー

関連記事: シャレード


【1】【2】から続く

text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : MAKOTO INOUE/井上 誠

RECOMMENDED

RELATED

RANKING