80年代のハイソカーブームを牽引|GX71 マークII&クレスタ 1

GX71クレスタ&マーク2

TOYOTA MARK2 HT 2000 GRANDE
トヨタ マーク2 HT 2000 グランデ

TOYOTA CRESTA 2000 SUPERLUCENT  TWINCAM24
トヨタ クレスタ 2000 スーパールーセント ツインカム24



 先代の60系で、コロナの豪華版といったイメージを払拭。さらにヨーロピアンテイストを押しだし、クラウンにも通じる和のテイストを満載していた、と書くと何だか分からないが、要するに当時の日本人が欲しがった「アレもコレも」を具現化したクルマが70系マーク2だったといえる。

 クラウンに乗るほどオヤジではないが、自らが属する社会的立場は決して弱くない。だからアメリカ車的「デカイ=偉い」という要素も必要だが、洗練された走りとデザインが光るヨーロッパ車的存在感も大好きだ……。

 1970年代までは、どちらかといえば日本は社会全体で戦後を引きずり、アメリカという憎悪と憧憬を併せ持つ目標的存在を意識して生活してきた。だが高度経済成長とその後のオイルショックにより、見習うべき存在はアメリカばかりじゃない、ということに日本人も気づいてしまったのだ。

 そして85年の先進国首脳会議によるプラザ合意。対日貿易赤字に悩むアメリカが円高ドル安へ導き、日本人は海外文化を肌で知る機会に恵まれ、一気に進んだ円高により海外ブランドが身近な存在になった。

 アレもコレもと買いまくった、欲張りな日本人は、クルマに対しても相反する価値観などお構いなしにディーラーマンに注文をつけた。こうして生まれたのが84年8月に発売された70系マーク2。クリスタルピラーと呼ばれるCピラーを持つハードトップが販売のメイン。エンジンは85年の追加モデルで超絶の2Lツインターボを用意。華やかで高性能なのだ。

 クラウンのような要素もあるが、圧倒的に若々しくスポーティ。この戦略はドンピシャリと当たり、世には白いマーク2がとんでもない勢いで増殖していった。正しいマーク2乗り(?)は、大人な価値観を持った、当時風に言えばナンパ系の人に支持されたのだが、ツインターボを選ぶ硬派な人も取り込んでいたところに、このクルマのスゴさがある。



 そして、この価値観は発売中止から20年以上がたった現在においても当てはまっているのだから本物かもしれない。このマーク2にクルマを玩具のように楽しむ面を求めていながら、スタイルはやはり高級志向のシャコタン。オーナーさんは26歳という若さ。
「兄と自分たちで楽しめるクルマを求めて探したのが71クレスタだったんです。でもいいタマがなくて、千葉の中古車屋に行った帰りに偶然見つけたこのマーク2を買ったんです」

 最初から71を探す若者も珍しいが、スタイルを楽しみつつ、走りも、という欲求に応えてくれる数少ない車種が71なんだそうだ。購入後はパーツを買い込んで自らの手でカスタムを施す日々。兄弟でクルマを楽しんでいたが、お兄さんが就職で引っ越すことに。そこで、このマーク2を弟にプレゼントし、自らは再びクレスタを探し求めることにしたという。なんともいい話。コレぞまさに、ハチマル兄弟!







T.P.O.に合わせて変えるというタイヤとホイールは、取材に合わせてこの状態。タイヤ引っ張り具合が圧倒的だが、この状態でリアシートに人を乗せてもフェンダーと当たることはないそうだ。ホイールはSSRのMkⅡでフロントが8J、リアが9Jの14インチだ。これも年代物なので、兄と妹、3兄妹で力を合わせ、夜な夜な磨いたそうだ。



純正形状のフロントリップスポイラーを装着。



1G型 2L 6気筒SOHCエンジン搭載のグランデ。1G-G型DOHCエンジンを搭載したグランデ ツインカム24、1G-G型に2基のターボチャージャーを搭載した1G-GT型を搭載したGTツインターボも用意されていた。


クリスタルピラーと呼ばれるCピラーをそっくりカバーするようなデザインのパーツ。これも欠品しているので、割ってしまうと取り返しがつかないのだ。


リアウインドー上に装着したのは純正オプション品のルーフバイザー。当時から人気のパーツで、盗難被害に遭うことも多いパーツだった。これはインターネットオークションで落札したものだそう。



グランデとGTに装備された電動格納式ドアミラー。よく見ると黒いプラスチック部分に『日本製」と書かれていたりする。






掲載:ハチマルヒーロー Vol.10 ノスタルジックヒーロー2009年1月号増刊(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text:Hachimaru Hero/編集部 photo:Hideyoshi Takashima/高島秀吉

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