ハコスカGT-Rの50連勝に歯止めをかけ、日産ワークス撤退に追い込むきっかけとなったレース|1976年式 マツダ サバンナ GT

片山仕様の象徴といえるチンスポイラーの装着によりフロントの浮き上がりを抑制。迫力のスタイルを演出する。

       
往年の名レースを彩った珠玉のレーシングカー。
その雄姿を再現することに意欲を注ぐ旧車乗りも多い。
このコーナーではそんなレプリカ仕様に注目。
第1回は片山ワークスカラーで彩ったサバンナGTの登場だ!

【1976年式 マツダ サバンナ GT Vol.1】


 70年代初頭に盛り上がりを見せたツーリングカーレース。なかでもハコスカGT-Rとロータリー勢の争いは激烈を極めた。圧倒的な強さを誇った王者GT-Rに一矢を報いるべく、1971年10月に東洋工業(現マツダ)が投入したのがサバンナRX-3だ。



 その戦略は見事に当たり、同年12月に開催された「富士ツーリスト・トロフィー500マイルレース」で念願の初勝利をもぎ取った。これがGT-Rの50連勝に歯止めをかけ、その後に日産ワークス撤退に追い込むきっかけとなった。

>>【画像28枚】1974年の富士GCビクトリー200kmレースに参戦した、ゼッケン1の片山レーシングカラーのサバンナGTの姿など



 軽量なボディと高回転まで回るロータリーを武器に向かうところ敵なしであったサバンナは、それから長きに渡ってライバル勢を圧倒。通算100勝を達成し、ロータリーエンジンの信頼性を広くこの世に知らしめたのである。

【2】に続く 


1976年式 マツダ サバンナ GT(S124)
Specifications 主要諸元表
■エクステリア:1974年片山レーシング 片山義美仕様レプリカカラー、
ワークス仕様チンスポイラー/前後オーバーフェンダー、ダックテール
■エンジン:13B型換装、ブリッジポート加工、ウエーバー48IDAダウンドラフト、
ホーリー製燃料ポンプ×3、燃圧レギュレーター
■電気系:和光テクニカル製CDI/イグニッションコイル
■吸排気系:ERC製タコ足/メインφ70mm中間パイプ
■冷却系:FC3S用オイルクーラー、ラジエーターコア増し加工
■駆動系:FC3S用純正5速MT流用、OS技研製強化クラッチ、
ワンオフプロペラシャフト、R180LSD(ファイナル4.1)
■サスペンション:(F)SA22Cターボ用ストラット流用、ビルズ製別タンク式車高調、
テンションロッド追加 (R)ハコスカ用リアメンバー&ロワアーム移植
■ブレーキ:(F)SA22C用キャリパー&ローター流用 (R)ディスクブレーキ化
■インテリア:MOMOステアリング、6点式ロールバー、バケットシート、
スパルコ製レーシングハーネス、大森製10000rpmメーター/水温計/
油温計/油圧計/負圧計/電圧計/燃料計、亀有製燃圧計
■タイヤ:TOYOプロクセスR1R (F)205/45R15 (R)225/45R15)
■ホイール:スターロードGLOWSTAR (F)15×9J (R)15×10J

初出:Nostalgic SPEED 2017年3月号 vol.012(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

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photo : MOTOSUKE FUJI(I SALUTE)/藤井元輔(サルーテ) text : DAISUKE ISHIKAWA/石川大輔

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