ノーマル然とした240ZG。だが中身は最新! 〜2017〜|1971年式 日産 フェアレディ 240ZG

見た目はノーマル然とした240ZGだが、中身は最新チューニングでセットアップ! 

       
パーツアシストの森川譲代表が所有する240ZGを、ツモリエンジニアリングがトータルチューン。L28型改3Lはインジェクション化が図られ、パワフルながらスムーズで扱いやすいエンジンに調教。電動パワステも装備して「普段使いができるハイスペック」を実現している。その一方で、イベントなどで「魅せる」ことも意識して、エンジンルームはワイヤータックをはじめとするカスタム手法を取り入れ、スッキリさせることにも挑戦。そのシンプルで美しい仕上がりは要注目だ。


【1971年式 日産フェアレディ 240ZG Vol.1】

 旧車用パーツを多数展開するパーツアシストの森川譲代表が240ZGを手に入れたのは2014年。これまでも所有した愛車は、その都度チューナーに依頼してチューンアップしてきたが、「以前から津守さんが組み上げたエンジンを載せてみたかった」と、今回はツモリエンジニアリングに240ZGのチューニングをたくすことにした。

 イメージしたのは、普段使いができる休日のドライブ仕様。「速くて楽しいのはもちろんだけど、乗りやすくてドライバーへのストレスがないのがいいね」とオーダー。それ以外に「ヒーターをつけて欲しい」とリクエストしたほかは、方向性やアプローチ、パーツチョイスなど、ほとんどのセレクトをツモリエンジニアリングにゆだねた。


>>【画像33枚】TE37Vの16インチが収まる純正オーバーフェンダー。内外装ともにシンプルなルックスに仕上げるために手を入れられた各部の写真など


 こうした全幅の信頼に応えるべく、エンジン製作から着手。パワフルであることに加え、シフトアップ時のつながりやレスポンスも良く、十分な耐久性を確保できるスペックとして、L28型改3Lを選択。ピストンとコンロッドはオートサービスワタナベ製を選び、L28型純正クランクは精密にバランス調整が行われた。その結果、トップエンドでも振動やバラツキを感じさせず、スムーズな吹け上がりを実現。



テールランプは各バルブをLED球に交換。ヘッドライトもLED化を図り、ともに旧車ながら近未来感の演出と省電力に大きく貢献している。スポイラーやテールレンズは240ZG純正だ。





マフラーエンドは切り曲げドルフィンテールを採用するSUS304ステンレス製のワンオフマフラー。スムーズな排気の流れをイメージし、サイレンサーのエンドプレートはなめらかなテーパー形状に仕上げる。



1971年式 日産フェアレディ 240ZG(HS30)
■エクステリア:ボンネット浮かせ仕様、マーシャル製ヘッドランプ+LEDバルブ、テールランプ、ウインカー類LED化
■エンジン:L28型改3.0L仕様(2947cc)、圧縮比12.0、オリジナルカム(76度、リフト10.3mm)、亀有製バルブスプリング、ASW製鍛造φ89mmピストン
■吸排気系:OER製φ47mmスロットルボディ、オリジナル等長ステンレスタコ足(6-2)&マフラー、ワンオフスロットリンケージ/燃料配管
■点火系:RB用ダイレクトイグニッション流用、ハルテック製スポーツ2000
■冷却系:ワンオフラジエーター、電動ウオーターポンプ
■燃料系:ボッシュ製インジェクション用燃料ポンプ、純正燃料タンク加工
■駆動系:OS技研製ツインプレートクラッチ、ワンオフクラッチレリーズバルブ
■サスペンション:パーツアシスト製車高調
■ブレーキ:(F)R32用キャリパー&ローター
(R)S14用キャリパー&ディスク
■インテリア:ナルディ製ステアリング、電動パワステ、AIM製MXSストラーダTFT液晶ディスプレイ、ステアリングコラム流用、ダッツンコンペシート、バッテリー移設
■タイヤ:ダンロップ ディレッツァZ2 (F)205/45R16
(R)225/45R16
■ホイール:レイズ ボルクレーシングTE37V
(F)16×9.5J (R)16×10J


【2】に続く

初出:Nostalgic SPEED 2017年3月号 vol.012(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1971年式 日産フェアレディ 240ZG(全3記事)

関連記事: L型チューン炸裂!

関連記事: フェアレディZ

text : HIROSHI SHOUMATSUMOTO/正松本 宏 photo : RYOTA-RAW SHIMIZU(FOXX BOOKS)/清水良太郎(フォックス ブックス)

RECOMMENDED

RELATED

RANKING