「Zにはハマちゃんが乗ってたんだよ」思い出のホンダZ。漫画家北見けんいちさん、37年ぶりの再会|ホンダ Z・GSS|旧車生活へのいざない Vol.1

北見けんいちさんのホンダ Z・GSS。ロングノーズスタイルのスペシャリティーカーだ。

       
「釣りバカ日誌」と聞けば、ハマちゃんスーさんのコミカルな掛け合いでおなじみの国民的映画を思い起こす方が多いだろう。その原作漫画の作画で活躍している北見けんいちさんは大のクルマ好き。最近手に入れたばかりというホンダZを前に、過去のクルマへの思いを語ってもらった。

【ホンダ Z GSS|旧車生活へのいざない】

 「格好いいなあやっぱり。軽自動車で初のスペシャリティーカーで、おまけにハードトップなんだよ」。ひさびさにホンダZと対面した北見けんいちさんは、屈託ない笑顔で仕上がったばかりのZを見つめた。


▶▶▶【画像22枚】Zの運転席に座り笑顔の北見けんいちさんなど



 「ホンダZはね、釣りバカ日誌の連載開始が1979年でしょ。最初のころ作中でハマちゃんが乗ってるんだよ。水中メガネを開けると釣り道具が入るのと、後ろのシートが前に倒れるんでここにちょうどクーラーボックスを置いたらいいなって。でも、実際にやってみると魚臭くてね」と思い出深く語ってくれた。

 釣りバカ日誌が連載開始する当時、北見けんいちさんはホンダ1300に乗っていたのだが、弟さんが所有していたのがまさにホンダZだった。
 「Zは峠道とかすごく速かったよ。1300は空冷だけど4気筒でね。真っすぐは走るんだけど、曲がれないんだよ。初期の前輪駆動だからね。このZのほうがクルクル曲がるんだ。車重が軽いのもあって、やんちゃってイメージがあるんだよ」



 そんな思い出があり、このホンダZ・GSSを手に入れたのだった。以前からホンダS600を所有している北見さん。付き合いの深い、ホンダSのメンテナンスで有名な「ガレージイワサ」の岩佐三世志さんに頼み、クルマ探しからレストアまでお願いした。

「はじめは緑にしようかと思ったんだけど」というボディカラーは、昔のナローポルシェに設定されていたサンドベージュ。ワーゲンビートルで有名なフラット4の小森社長にお願いして、色見本を分けていただいたという。
「よく見てるといい感じになってるだろう?」と、その仕上がりに大満足の様子だ。

【2】へ続く


初出:ノスタルジックヒーロー 2016年 6月号 Vol.175(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

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photo:RYOUTA SATO/佐藤亮太

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