車重930kgに馬力145ps、トルク18kg!! 世界が注目した高性能スポーツカー|1969年式 日産 ダットサン フェアレディ 2000

U20型エンジンをまわし、オーナーのドライブで軽快に走行するSR311。

       
フェアレディという車名は、日産のスポーツカーの名前として、今なお、さん然と輝いている。そのルーツは、1959年6月に登場したダットサン・スポーツ(S211)にさかのぼる。翌60年1月にエンジン排気量を1Lから1.2Lにアップ。ダットサン・フェアレデーの車名が与えられ、輸出専用モデル(SPL212)として生産が続けられた。その後のSP/SR、S30フェアレディZと、国産スポーツカーの雄として、多くのファンを魅了したクルマであることは、皆がよく知っている。そんなフェアレディ各モデルを、個体それぞれが持つ「物語」と一緒に、振り返っていこう。

【1969年式 日産 ダットサン フェアレディ 2000 Vol.1】

 日本にスポーツカー時代の到来を告げただけではなく、世界でも注目された高性能スポーツカー、フェアレディ。

 日産が初めて造ったスポーツカー、ダットサンスポーツをルーツとし、1960年にはじめてフェアレデーと命名されたSPL212が輸出専用モデルとして登場した。翌年にパワーアップしたフェアレデーSPL213を販売開始。輸出モデルということもあり、国内より海外で高い評価を得た。

 1962年にSP310のフェアレディ1500、1965年にSP311フェアレディ1600を発売。SP311はシルビアやブルーバードS S Sのために開発されたR型4気筒OHVを搭載し、ミッションは強力なサーボシンクロ・ポルシェタイプに変更された。そして1967年3月にSR311が登場する。

▶▶▶【画像18枚】自宅車庫への入庫時と走行時でミラーの角度を変えたかったため、レオーネの電動ミラーの機構部を組み込んだビタローニミラーなど





ブリヂストンZONAの前後5.5J×14インチにブリヂストン レグノ GR9000の185/70R14 88Hを組み合わせた。





トランクリッドには筆記体のFairlady2000エンブレム。1600から筆記体に変更されている。




1969年式 日産 ダットサン フェアレディ 2000(SR311)
Specification 諸元
全長 3910mm(オーバーライダー付き3955mm)
全幅 1495mm
全高 1325mm
ホイールベース 2280mm
トレッド前/後 1275 / 1200mm
最低地上高 140mm
室内長 770mm
室内幅 1275mm
室内高 1020mm
車両重量 930kg
乗車定員 2名
最高速度 175km / h(オプションタイヤ6.45H14-4PRの場合205 km / h)
登坂能力 sinθ0.571
最小回転半径 4.9m
エンジン型式 U20型
エンジン種類 水冷直列4気筒SOHC
総排気量 1982cc
ボア×ストローク 87.2×83.0mm
圧縮比 9.5:1
最高出力 145ps / 6000rpm
最大トルク 18.0kg-m / 4800rpm
変速比1速 2.957 / 2速 1.858 / 3速 1.311 / 4速 1.000 / 5速 0.852 / 後退 2.922
最終減速 比3.889
燃料タンク容量 43L
ステアリング形式 カム&レバー
サスペンション 前/後 ウイッシュボーンボール・コイル / リジッド・リーフ
ブレーキ 前/後 ディスク / リーディングトレーリング
タイヤ 前後とも 5.60S14-4PR(オプション前後とも6.45H14-4PR)
発売当時価格 91万円


【2】に続く

初出:ノスタルジックヒーロー 2016年10月号 vol.177(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1969年式 日産 ダットサン フェアレディ 2000(全4記事)

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text : DAISUKE ISHIKAWA/石川大輔 photo : MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ)

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