70年1月にデビュー、80年代までの日産を支えた、A型4気筒エンジン 〜2016〜|1972年式 日産 サニー 1200 セダン GX5 Vol.1

GX5の名称はエンブレムにも示されているように「5 SPEED」の意味だ。

       
【1972年式 日産 サニー 1200 セダン GX5】

【2】へ続く

 A12型エンジン。1970年1月にデビューした2代目B110サニーに搭載された1.2L直列4気筒OHVエンジンだ。そのルーツは、1966年に発売された初代サニー用に開発された1LのA10型で、OHVやターンフローの吸排気レイアウトなどベーシックなもの。だが、単純な構造ゆえの軽量&コンパクトで低重心な設計が奏功し、高回転域までの軽快な吹け上がりやトルクフルな特性を持ち、小型車用エンジンとして優れた性能を備えていた。ちなみに、このA型エンジンは80年代まで日産を支える名機となった。

 A12型エンジンは、A10型のストロークを11mm延ばして排気量を183cc拡大。さらにクランクシャフトを高回転に適した5ベアリング化することによって、最高出力は68 psを発揮した。しかし、A12型エンジンの真の姿は、1970年4月に現すことになる。




▶▶▶【画像28枚】12インチのタイヤ&ホイールサイズは全車共通だが、GX系専用デザインのホイールキャップなど



SUツインキャブを装着したA12型エンジンはスポーティーなGX系グレードのみに搭載。





GX5の名称はエンブレムにも示されているように「5 SPEED」の意味だ。





リアまわりのデザインはセダンとクーペで大きく異なる。コンビランプとナンバープレートの間に台形の装飾パーツが付けられているが、これはセダンGX5の特徴。



1972年式 日産 サニー 1200 セダン GX5(B110)
Specification 諸元
全長 3830mm
全幅 1495mm
全高 1390mm
ホイールベース 2300mm
トレッド前/後 1240 / 1245mm
最低地上高 170mm
室内長 1690mmz
室内幅 1270mm
室内高 1140mm
車両重量 710kg
乗車定員 5名
最高速度 160km / h
登坂能力 tanθ0.53
最小回転半径 4.1m
エンジン型式 A12型
エンジン種類 水冷直列4気筒OHV
総排気量 1171cc
ボア×ストローク 73.0×70.0mm
圧縮比 10.0:1
最高出力 83ps / 6400rpm
最大トルク 10.0kg-m / 4400rpm
トランスミッション型式前進5段後退 1段フルシンクロ(56A)
変速比1速 3.757 / 2速 2.374 / 3速 1.659 / 4速 1.254 / 5速 1.000 / 後退 4.040
最終減速比 3.900
燃料タンク容量 40L
ステアリング形式 リサーキュレーティングボール式
サスペンション前/後 独立懸架ストラット式 / 半楕円リーフスプリング
ブレーキ前/後 ディスク / ツーリーディング
タイヤ前後とも 6.00H-12-4PR
発売当時価格 63万円 ※データーはハイオク仕様


【2】に続く

初出:ノスタルジックヒーロー 2016年 6月号 Vol.175(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1972年式 日産 サニー 1200 セダン GX5(全3記事)

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text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : ISAO YATSUI/谷井 功

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