7世代目となるY31、伝統のブロアム系に加えて走りのグランツーリスモも登場 〜2014〜|1990年式 日産 グロリア 4ドアハードトップ V30ターボ ブロアムVIP  Vol.1

トランクにはゴールドのバッチが装着される。

       
【1990年式 日産 グロリア 4ドアハードトップ V30ターボ ブロアムVIP  Vol.1】

 230で国産初のピラーレス4ドアハードトップ、430では国産市販車初のターボエンジン搭載、そしてY30では日本の量産車初のV6エンジンを搭載するなど、それまでさまざまな新技術を投入して話題を呼んできたセド・グロ。7世代目となるY31は、世界初や日本初といった装備こそないものの、それまでのセド・グロ像を大きく変えることに成功したモデルだ。



 Y31のデビューは1987年。先代にあたるY30のイメージを色濃く残す装いだが、やや丸みを帯びたスタイリングとなり、いっそうスタイリッシュに進化した。また、メカニズム系もグレードアップ。サスペンションはセド・グロ初の4輪独立懸架を採用し、上級グレードには電子制御エアサスペンションを搭載。これは、第26回東京モーターショーに参考出品された「CUE‐X(キュ‐エックス)」に搭載されていたシステムを実用化したもので、滑らかな乗り心地のほか、優れた操縦性や安定性を高いレベルで実現した。また、ステアリング形式も高剛性のラック&ピニオンとして4WASも設定するなど、シャシー性能に磨きがかけられたのである。

 そして、スポーティーグレード「グランツーリスモ」の登場により、セド・グロのイメージが大きく変わった。エクステリアには、フォグランプ内蔵の専用エアダムバンパーやブラックアウトされたフロントグリルを装着して精悍なイメージを強調。


▶▶▶【画像17枚】一見すると純正オプションに見えるが、じつはインパル製となるリアスポイラーなど



スライド&チルトアップが可能な電動サンルーフは、後期からオプションで設定された。この個体には、コンディションの良い純正のバイザーも付く






マフラーはHKSのリーガルマフラー。テールフィニッシャーのデザインがお気に入りだそうだ。



1990年式 日産 グロリア 4ドアハードトップ V30ターボ ブロアムVIP (Y31)
SPECIFICATIONS 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4860×1720×1380
ホイールベース(mm)  2735
トレッド前/後(mm) 1445/1460
車両重量(kg)  1550
エンジン型式  VG30ET型
エンジン種類 V型6気筒SOHCターボ
総排気量(cc) 2960
ボア×ストローク(mm) 87.0×83.0
圧縮比 8.3:1
最高出力(ps/rpm) 195/5200
最大トルク(kg-m/rpm) 30.0/3200
変速比 1速 2.785 / 2速 1.545 / 3速 1.000 / 4速 0.694 / 後退 2.272
最終減速比 3.700
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット/セミトレーリングアーム
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 205/65R15(前後とも)
発売当時価格 381.5万円


【2】に続く

初出:ハチマルヒーロー 2014年 11月号 vol.27(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1990年式 日産 グロリア 4ドアハードトップ V30ターボ ブロアムVIP (全3記事)

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text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : RYOTA-RAW SHIMIZU/清水良太郎

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