シリーズ2時代の最高性能バージョン「スーパーセブン1500コスワース」|生誕60年のエバーグリーン「スーパーセブン」を確立させたモデル 2

浅間ヒルクライムのリーダーが先代から継承したDNA

 今回の取材にご提供いただいたロータス・セブンは、シリーズ2時代の最高性能バージョン「スーパーセブン1500コスワース」。オーナーは「浅間ヒルクライム」および「浅間モーターフェスティバル」の最高責任者である星野雅弘さんその人。9年前に逝去されたお父上の星野嘉苗さんとともに、長らく愛用してきたクルマである。

 故・嘉苗さんは、伝説の「浅間火山レース」の開催に尽力した星野嘉助さんの甥。嘉助さんの影響で二輪車エンスージアストとなり、数十台に及ぶコレクションを所有。「軽井沢二輪車資料館」を開いていたほか、1980年代の人気イベント「浅間ミーティング」や「エスカルゴ・ラン」なども主催していた。

 そして軽井沢の星野家宅には、日本の自動車ジャーナリズムにおけるカリスマ、小林彰太郎さんや世界的コレクターの松田芳穂さんなどのビッグネームたちが日常的に入り浸り、雅弘さんは幼いころから彼らの薫陶を受けつつ、すくすく成長することとなったのだ。


 そんな雅弘さんが二輪/四輪の運転免許を相次いで習得したころ、嘉苗さんはケータハム・セブンをたのしんでいたのだが、せっかくなら本家のロータス版に乗ってみたいという父子の思いで現在のシリーズ2コスワースを九州から入手。以後約四半世紀にわたって星野家に身を置くことになる。

 そして「浅間ヒルクライム/モーターフェスティバル」をあっという間に巨大イベントに育て上げたディレクターとして、今や日本自動車文化界における将来の旗手として注目されつつある雅弘さん。継承した「DNA」を象徴する一台ともなったのである。

コクピット
スミス社製メーターやルーカス社製タンブラースイッチが、英国独特の雰囲気をかもし出す計器盤。ウッドステアリングや、同色のビニールで仕立てたダッシュパネルは、ロータス創業者コーリン・チャップマンのセンスと言われる。

シート
シートもダッシュパネルと同色のビニールレザー。白いパイピングに、極めて洒脱なセンスを感じる。

荷室
シート背後のトノカバーを外すと、非常に簡潔なものながらラゲッジスペースも現れ、外したサイドスクリーンなどを収納できる。


掲載:ノスタルジックヒーロー 2017年10月号 Vol.183(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

TEXT:HIROMI TAKEDA/武田公実 PHOTO:KEIGO YAMAMOTO/山本圭吾

RECOMMENDED

RELATED

RANKING