4バルブDOHCターボの登場でスカイライン最強伝説が復活|1984年式 日産 スカイライン HT 2000 ターボ インタークーラーRS-X Vol.1

「スカイラインらしさ」を取り戻したRSシリーズのDR30。

       
【1984年式 日産 スカイライン HT 2000 ターボ インタークーラーRS-X Vol.1】

 本誌でもたびたび取り上げていることからも分かるように、ハチマル世代にとって、このクルマは特別。その理由を紐解いていくと、スカイラインの生みの親である櫻井眞一郎さん、西部警察、史上最強のターボRSなどなど、挙げ始めたらきりがないほどキーワードが多い。だが、最大の要因は、多くの人が抱く「スカイラインらしさ」を取り戻したからだろう。

 1970年代の排ガス規制で、スポーティーモデルは名前こそ残るものの、その本質は影を潜めた。スカイラインも例に漏れず、この時代に販売されたケンメリやジャパンは、スポーツ性がスポイルされてしまったのは事実だ。

 そんな不遇の時代を経てデビューしたのがR30だ。1981年8月に登場したR30シリーズは、スカイライン伝統の6気筒(L20型)を搭載するGTシリーズと4気筒(Z18/20型)のTIシリーズで構成。ボディタイプは4ドアセダンと2ドアハードトップに加え、スカイライン史上初の5ドアハッチバックも用意した。これらのモデルは本誌ではなかなか登場しないが、なかでも6気筒と5ドアハッチバックは機会があれば、改めて取り上げたい。

 ここまでの内容では、到底「スカイラインらしさ」を取り戻したとは言えない。だが、ヒーローは遅れてやってくるものである。それがレーシングスポーツを意味する名前が与えられたRSシリーズのDR30だ。

▶▶▶【画像26枚】すべてバラしてレンズを磨くなどオーバーホール。リフレクターをクロームメッキで加工したヘッドライトなど





インタークーラー付きの通称「ターボC」の証が、バンパー左下のインテークダクトだ。





スポーティーモデルだけあり、このツライチ具合が非常に似合う。


1984年式 日産 スカイライン HT 2000 ターボ インタークーラーRS-X(DR30)
Specification 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4620×1675×1360
ホイールベース(mm) 2615
トレッド前/後(mm) 1420/1410
車両重量(kg)  1245
エンジン型式 FJ20ET型
エンジン種類 水冷直列4気筒DOHCターボ
総排気量(cc) 1990
ボア×ストローク(mm) 89.0×80.0
圧縮比 8.5:1
最高出力(ps/rpm) 205/6400
最大トルク(kg-m/rpm) 25.0/4400
変速比 1速3.321/2速1.902/3速1.308
4速1.000/5速0.838/後退3.382
最終減速比 3.900
ステアリング形式 リサーキュレーティングボール
サスペンション前/後 ストラット/セミトレーリングアーム
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ 205/60R15(前後とも)
発売当時価格 287.9万円

【2】に続く

初出:ハチマルヒーロー 2014年 08月号 vol.26(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1984年式 日産 スカイライン HT 2000 ターボ インタークーラーRS-X(全3記事)

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Text : Rino Creative/リノクリエイティブ Photo : MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ)

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