最先端テクノロジーが傾注された国産屈指のスペシャリティーカー|1988年式 トヨタ ソアラ 2.0 GTツインターボL Vol.1

スタイリングは初代からのキープコンセプトで、6:4のピラー間隔や6ライトウインドーなど、Z10に直結する部分は多数ある。

       
【1988年式 トヨタ ソアラ 2.0 GTツインターボL Vol.1】

 1980年代はツインカムやターボの技術が飛躍的に向上し、ハイスペック、ハイパワーエンジンがスポーツカーから軽自動車まで、瞬く間に広まった時代だった。それと同時に、電子制御技術をはじめとする先端のエレクトロニクス・テクノロジーの進歩も著しく、新技術・新装備が次々と生まれ、投入された。そのような80年代を映す鏡として、Z20ソアラほどふさわしいモデルはないだろう。

 1981年にブランニューモデルとして颯爽と登場した初代ソアラは、それまでの国産車とは一線を画す高級感と高性能を併せ持ち、一躍スペシャリティーカーを代表するモデルとなった。その後を受け継ぎ、86年1月にフルモデルチェンジした2代目のZ20ソアラのデビューもまた鮮烈だった。パワーユニットやメカニズム、装備に至るまで、時代の最先端を行っていたのだ。


▶▶▶【画像16枚】フード裏側からハーフミラーに表示を反射させている。ソアラを代表する装備のひとつ、スペースビジョンメーターなど


 核となるパワーユニットには、3L直列6気筒DOHCターボの7M‐GT型を頂点に、2L直列6気筒DOHCツインターボの1G‐GT型を従えるという強力な布陣。ハイスペックの象徴として時代の中心となっていたツインカムとターボを投入すると同時に、2つのタービンを搭載するという進化も果たした。ちなみに、ツインカムターボとツインカム・ツインターボという2つのターボを持っていたのはZ20ソアラだけで、ライバルに対して大きなアドバンテージとなっていた。



BBS・RSのホイールは、当時から憧れのアイテム。レッドのセンターキャップでボディとコーディネートする。





トランクのキーシリンダーには「グリフォン」のオーナメントカバーが付き、高級感を高める。





後期のリアコンビランプは3分割で、前期型は2分割。GTツインターボLは後期で設定されたグレードで、TEMSやクルーズコントロール、新プログレッシブパワーステアリングなどを標準装備。


【2】に続く

1988年式 トヨタ ソアラ 2.0 GTツインターボL(GZ20)
Specification 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4675×1695×1345
ホイールベース(mm)  2670
トレッド(mm) 1460(前後とも)
車両重量(kg) 1450
エンジン型式  1G-GTEU型
エンジン種類 水冷直列6気筒DOHCツインターボ
総排気量(cc) 1988
ボア×ストローク(mm) 75.0×75.0
圧縮比 8.5:1
最高出力(ps/rpm) 210/6200
最大トルク(kg-m/rpm) 28.0/3800
変速比 1速 2.804 / 2速 1.531 / 3速 1.000 / 4速 0.705 後退 2.393
最終減速比 4.556
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション ダブルウイッシュボーン(前後とも)
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 215/60R15(前後とも)
発売当時価格 333.1万円


初出:ハチマルヒーロー 2014年 08月号 vol.26(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1988年式 トヨタ ソアラ 2.0 GTツインターボL(全3記事)

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text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : KIYOSHI NISHINO/西野 キヨシ

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