1日800km走ることもあった「なるべく純正部品でリペアして当時の状態を保ちたい」|1984年式 トヨタ セリカXX スーパー 2000 GT ブラック Vol.3

ブラックとホワイトを用意し、各400台ずつの計800台限定で1984年に販売された。

       
【1984年式 トヨタ セリカXX スーパー 2000 GT ブラック Vol.3】

【2】から続く

 2代目セリカXXは、ボディやシャシーもブラッシュアップが図られている。初代はセリカありきで、そこに6気筒を詰め込んだが、2代目は当初から6気筒を積むことを前提に開発された。そのため、重量増を抑えつつボディ剛性アップに成功。サスペンションは4輪独立懸架の初代を踏襲しながらも熟成と最適化が図られ、乗り心地と高速直進安定性を向上。スポーツカーとしての総合性能が格段に高められたのだ。

 スペシャリティーからスポーツへと転身したセリカXXは、国内のみならずスープラの名で販売された北米を中心に海外でも高い評価を得た。初代のコンセプトをそのまま引き継いでいたら、ソアラの廉価版として見られただろう。そして、華々しい光りを放ったソアラの影に隠れていた可能性が高い。だからこそ、独自の路線を見い出した路線変更は成功と言えるのだ。


▶▶▶【画像17枚】ルーフスポイラーとゴールドのアルミホイールもスーパー2000GTの専用装備。しかし、ホワイト仕様には設定されないゴールドのアルミホイールなど

OWNER’S VOICE/日頃からの整備が長距離走行を可能にする

「現代のクルマにはない角張ったデザインやリトラクタブルヘッドライトが気に入っています」と話すオーナー。この個体は約3年前に手に入れたが、特別装備となるストライプの補修に苦労したそうだ。
 また、オーナーは「クルマは走ってナンボ」というスタンスで、1日800km走ることもあるとか。それだけに、「日頃からの整備を心がけるとともに、なるべく純正部品でリペアして当時の状態を保ちたい」と話していた。








1982年に追加された2L DOHC24バルブの1G-G型。トヨタ初のDOHC 4バルブエンジンで、リッター当たり80.5psを発生。また、新開発のエレクトロニック吸気制御システムやT-VIS(トヨタ・バリアブル・インダクション・システム)を採用し、高レスポンスと低中速トルクアップを実現。





オルタネーターは壊れたのでリビルド品と交換。



1984年式 トヨタ セリカXX スーパー 2000 GT ブラック(GA61)
Specification 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4660×1685×1315
ホイールベース(mm) 2615
トレッド前/後(mm) 1440/1400
車両重量(kg) 1230
エンジン型式 1G-GEU型
エンジン種類 水冷直列6気筒DOHC
総排気量(cc) 1988
ボア×ストローク(mm) 75.0×75.0
圧縮比 9.1:1
最高出力(ps/rpm) 160/6400
最大トルク(kg-m/rpm) 18.5/5200
変速比 1速 3.566 / 2速 2.056 / 3速 1.384 / 4速 1.000 / 5速 0.850 / 後退 4.091
最終減速比 4.556
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット/セミトレーリングアーム
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 195/60R15(前後とも)
発売当時価格 216万7000円


初出:ハチマルヒーロー 2014年 08月号 vol.26(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1984年式 トヨタ セリカXX スーパー 2000 GT ブラック(全3記事)

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【1】【2】から続く

text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : KIYOSHI NISHINO/西野 キヨシ読者が選ぶハチマル車人気ベストテン2014

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