エアロタイプのフェンダーミラーを装備! アメリカンテイストのパーソナルカー|1975年式 トヨタ セリカ リフトバック 1600 GT Vol.1

視認性の高い分割式のリアコンビネーションランプ。後期型では3分割に簡略化、バンパーもグレードによっては安全対策で大型化される。

       
セダンに対してのワゴンやクーペといったボディバリエーションのひとつとしてではなく、また、純粋に走りを追求したスポーツカーとも趣の異なる、個人ユースのパーソナルカーとして登場したのがトヨタの初代セリカだ。

【1975年式 トヨタ セリカ リフトバック 1600 GT Vol.1】

 セダンに対してのワゴンやクーペといったボディバリエーションのひとつとしてではなく、また、純粋に走りを追求したスポーツカーとも趣の異なる、個人ユースのパーソナルカーとして登場したのがトヨタの初代セリカだ。

 同時代のアメリカでは、ポニーカーと呼ばれる若者や女性といった若年層を対象としたカテゴリーにおいて、フォード・マスタングが大ブームを巻き起こしていた。実用本位の大衆車とはひと味違う、スポーティーな外観を持った廉価なパーソナルカー。このブームに、アメリカにおいても他メーカーが追従、さまざまなポニーカーが誕生した。日本でも、セリカはこの流行に大きな影響を受けたモデルだ。

▶▶▶【画像22枚】スケルトンタイプのワイパーや、GT、GTVの標準装備であるエアロタイプのフェンダーミラーなど

 A10系カリーナと共用のプラットフォームに、グラマラスな2ドアクーペボディをまとったスペシャリティーカーであるA20系セリカは、1970年の12月より発売開始。ラミナーフローラインとよばれる、ジェット機の層流翼の形が生み出す乱れのない美しい流線をイメージしたボディは高速安定性も考慮されている。

 グレードはET(エキストラツーリング)、LT(ラグジュアリーツーリング)、ST(スポーツツーリング)、GT(グランドツーリング)があり、搭載されたエンジンはT型1.4L、2T型1.6L、そしてGTにはレーシングエンジンの流れをくむツインカム1.6Lの2T-G型が搭載された。



コの字に回り込んだバンパーと、奥まった形状のグリルが特徴的なデザイン。従来のセリカのイメージを残しつつ、ヘッドライトと車幅灯の左右を広げ、デザインに安定感を持たせている。





リアガーニッシュ中央のGTエンブレムは、少し浮き気味に取り付けられていて、指が引っかけられるようになっている。そのまま手前に引けばフタが開き、燃料キャップが現れる。後期型では安全対策のためにこの仕組みは廃止された。





従来のセリカに比べフロントオーバーハングを70mm延長し、リアは20mm短縮。全幅は20mm拡大している。ボディカラーはホワイトスピリット。



1975年式 トヨタ セリカ リフトバック 1600 GT(L10B)
Specification 諸元
全長4215mm
全幅1620mm
全高1280mm
室内長1600mm
室内幅1330mm
室内高1055mm
ホイールベース2425mm
最低地上高165mm
車両重量995kg
乗車定員4名
登坂能力tanθ0.60
最小回転半径5.2m
エンジン型式2T-GR型
エンジン種類水冷直列4気筒DOHC
総排気量1588cc
ボア×ストローク85.0×70.0mm
圧縮比8.8:1
最高出力110ps/6000rpm
最大トルク14.0kg-m/4800rpm
変速比1速3.587/2速2.022/3速1.384/4速1.000/5速0.861後退3.484
最終減速比4.111
燃料タンク容量50L
ステアリング形式リサーキュレーティングボール
サスペンション前/後マクファーソンストラット型コイルスプリング/4リンク・ラテラルロッド付コイルスプリング
ブレーキ前/後ブースター付ディスク/リーディングトレーリング
タイヤ前後とも185/70HR13
発売当時価格82.5万円

【2】【3】に続く

初出:Nostalgic Hero 2016年 4月号 vol.174(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1975年式 トヨタ セリカ リフトバック 1600 GT(全3記事)

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photo : HIDENOBU TANAKA/田中秀宣

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