クルマ道楽者そのものだったオーナー父|1969年式 日産 スカイライン 2000 GT-R Vol.2

追突事故の際にステアリングが衝撃を吸収するコラプシブルステアリングはオプション設定。ステアリングはウッドが標準で、センターパッドはGT-Rの赤。

       
【1969年式 日産 スカイライン 2000 GT-R Vol.2】

【1】から続く

 オーナーは当時まだ幼かったが、自宅に当時皆が憧れたハコスカGT‐Rがあったのである。このことが少年の心に響かないわけがない。彼が今なお記憶している一家の原風景は、ガレージに置かれたGT‐Rだったのである。

 クルマ道楽者そのものだったオーナー父はGT‐Rだけでなく、その後もスポーツカーを何台も買い替える。オーナーが免許取得する年齢になると「父のため」だったクルマは「息子のため」に変わり、父が購入したZ31フェアレディZやZ32フェアレディZコンバーチブルを、オーナーは乗りまわすようになる。

 さらに月日が流れ、オーナーの息子、娘がそれぞれZ33バージョンST、マーチニスモSに乗るようになり、一家のガレージはクルマであふれかえることになる。

▶▶▶【画像23枚】張り替えをしていないオリジナルのままのシートで、破れもない。ハードトップのGT-Rからは全体が前に倒れ、後部座席へ乗り降り可能なシートに。セダンの標準装備ではリクライニング機能のない本格的なバケットシートなど



左にタコ、右にスピードが配置され、その間に水温計(上)、油圧計(下)が収まる。GTのレッドゾーンが6400 rpmからに対し、GT-Rは7500rpmから。




全体的にウッド調でまとめられたインパネ。ちなみにラジオもヒーターもオプション品で、かなりスパルタンなクルマだったことが分かる。






1969年式 日産 スカイライン 2000 GT-R(PGC10)
Specification 諸元
全長 4395mm
全幅 1610mm
全高 1385mm
室内長 1775mm
室内幅 1300mm
室内高 1120mm
ホイールベース 2640mm
トレッド前/後 1370/1365mm
最低地上高 160mm
車両重量 1120kg
乗車定員 5名
登坂能力sinθ 0.490
最小回転半径 5.3m
エンジン型式 S20型
エンジン種類 水冷直列6気筒DOHC
総排気量 1989cc
ボア×ストローク 82.0×62.8mm
圧縮比 9.5:1
最高出力 160ps/7000rpm
最大トルク 18.0kg-m/5600rpm
最高速度 200km/h
0→400m 16.1秒
変速比 1速 2.957 /2速 1.858/3速 1.311/4速 1.000/5速(OD) 0.852/後退 2.922
最終減速比 4.444
燃料タンク容量 100L
ステアリング形式 リサーキュレーティング・ボール(ギア比18.5)
サスペンション前/後 ストラット・コイル/セミトレーリングアーム・コイル
ブレーキ前/後 ディスク/ドラム
タイヤ前後とも 6.45H14-4PR
発売当時価格 150万円

【3】に続く

初出:Nostalgic Hero 2016年 2月号 vol.173(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1969年式 日産 スカイライン 2000 GT-R(全3記事)

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photo : YOSHITAKA TAKAHARA/高原義卓

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