GX5と今回のオーナーの出合いは90年代はじめ。子供ができたのを機に選んだ貴重な4ドアモデル|1973年式 日産 サニー 4ドア セダン GX5 Vol.2

ボディサイドのレーシングストライプが、スポーツモデルであることを主張する。グリルやテールレンズまわりもGX-5専用デザインとなっている。

       
20年間(2013年当時)も連れ添えば、酸いも甘いも噛み分けられる。しかも365日欠かさず運転していたとしたら、もはや一心同体ともいえる存在になるはずだ。今回、登場していただくオーナーとその愛車であるサニーGX5との付き合いは、まさにそれ。子供ができたのを機に選んだ貴重な4ドアモデルは、ずっと家族の成長を見守り続けてきた。そのヒストリーを紹介しよう。

【1973年式 日産 サニー 4ドア セダン GX5 Vol.2】

【1】から続く

 そんなGX5と今回のオーナーの出合いは約20年前のこと。若かりし頃、キャブターボ仕様のKP61で峠を走っていたオーナーは、散々クルマをイジリ倒した挙げ句、ブローを繰り返してクルマ遊びの卒業を決意。ポルシェ356レプリカに乗り換えたものの、悶々とした日々を過ごしていた。そんな時に出合ったのが、B110サニーセダンGX5。知り合いのクルマ屋さんが乗っていたのを、お願いして譲り受けたそうだ。

「ちょうど子供が生まれるということも、ひとつのきっかけになりました。子育てにお金がかかるので、コストがあまりかからないクルマにしようという思いもありましたね」と振り返る。

▶▶▶【画像35枚】元々生産台数が少ないGX5のなかでも、珍しい4ドアセダンボディ、そのサイドビューなど



ウッドステアリングをはじめオリジナルをとどめる室内は、コンディションも抜群。





レース用オプションのタコメーターは1万rpmスケール。





カセットデッキのパネルを外すと、奥に追加メーターが収められるという、ワザありのアイデア。




1973年式 日産 サニー 4ドア セダン GX5(B110)
SPECIFIVATION 諸元
■ エクステリア:キャロル純正H4ライト、HID
■ エンジン:A14型改15、まつおか製80度カム、ビックバルブ(IN:φ38mm、EXφ32mm)、
亀有製バルブスプリング/バルブガイド/バルブシート(ベリリウム)、コスワース製鍛造ピストン、
純正加工クランク/コンロッド(WPC&DLC加工)
■ 燃料系:リターンシステム、ニスモ燃料ポンプ、コレクタータンク、ホーリー製燃圧レギュレーター
■ 電気系:ウルトラ・プラグコード、アルト純正コイル、サニトラ用フルトラデスビ
■ 吸排気系:ビトーR&D JBパワーFCRキャブレターφ41mmダウンドラフト(特注ニードル)、
フジツボ製B310用タコ足、自作マフラー(φ60→φ50→φ60mm)
■ 冷却系:13段オイルクーラー
■ 駆動系:マーチR用クラッチ、直5ワーナー仕様ミッション、ニスモLSD(ファイナル3.9)
■ サスペンション:B310用自作車高調(F:4kg/mm、R:2.8kg/mm)、AE86用ピロアッパー、ホーシングキャンバー加工
■ ブレーキ:(F)R32純正2ポットキャリパー流用、AE86用スリットローター、(R)ベレット用アルフィンカバー
■ インテリア:OPTタコメーター、大森メーター製追加メーター(水温、油温)、3点式自作ロールバー、
ハコスカ用レースミラー、ダッツンバケットシート、PYROTECT5点式ハーネス
■ タイヤ:KENDA 175/60R13
■ ホイール:RSワタナベ・4本スポーク (F)13×6.5J、(R)13×7J


【3】【4】に続く

初出:ハチマルヒーロー 2013年 11月号 vol.23(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1973年式 日産 サニー 4ドア セダン GX5(全4記事)

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text : DAISUKE ISHIKAWA/石川大輔 photo : MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ)

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