「グリルはグリル、ライトはライトと、それぞれが独立してるのが好きなんです」|1994年式 日産 サニートラック 1200 ロングボデー Vol.2

「いつかはボディもキレイにしてあげたい」とサニトラについて語る瞳は、母性も感じさせるもの。

       
旧車を"伴侶"に選んだ女性たちの物語

2016年にはじまったこのコーナー。
「旧車に乗っている女性は何を考え、どうしてそのクルマを選んだのか?」を軸に、深く掘り下げていった。
その記念すべき1回目に登場した彼女はなぜ旧車を、しかもトラックを選んだのか?  その理由とは?

【1994年式 日産 サニー トラック 1200 ロングボデー Vol.2】

【1】から続く

「だって、古いクルマのほうがカタチがいいでしょ? グリルはグリル、ライトはライトと、それぞれが独立してるのが好きなんです。最近のクルマはどれも一体感がありすぎるように見えて、なんか個性を感じないんですヨ。
 ボディ形状は、絶対トラックと決めてました。だって、カッコいいから(笑)。『ダットラとかもいいな〜』って思ってたんですけど、まわりに相談したら『絶対サニトラのほうが楽しい!』っていわれて選びました」
 と、どうやら面食い(?)らしく、クルマは見た目優先で選んだようだ。旧車を維持していくには、それなりの知識や人とのつながりも必要になってくるもの。そのへんについては。

「親戚に旧車好きなおじさんがいて、いろいろと助けてもらました。シビエのヘッドライトとかベレGミラーは、そのおじさんからいただいたモノだし(笑)。地元に旧車好きな人が集まる秘密基地があるんで、メンテとか部品の取り付けなどを助けてもらってます」

 なるほど。人なつっこいスマイルとほがらかな性格を武器に、旧車の先輩たちからかわいがられているらしい。


▶▶▶【画像16枚】DATSUNのエンブレムは、購入時から付いていたそう。オールペイントのように思える商業車らしからぬグレーは、メーカー純正色のボディカラーなど


 それにしてもパワステはない、マニュアルミッション、長身の彼女が乗るには狭いわと、とてもオシャレな女子が乗るには不釣り合いなカンジだ。

「不便なところが逆にいいんですよ。夏はオーバーヒートが心配だし、遠出もできない(笑)。友達も『クルマは狭いし、うるさい!』って、評判は悪いですけど(笑)、フツーに乗る分には問題ないですから」と、まったくに意に介さない様子だ。




モモのステアリングにNISMOのホーンボタン、サンデーヒーローズのメッキコラムカバーと、ステアリング周辺は彼女の感覚にピンときたパーツで固められた。





「見た目のカッコよさで選びました(笑)」と、ダッツンバケットシートを選んだ理由を暴露。左右のシート背もたれの間に小物入れを後付けするなど、狭い車内を快適に使う工夫も見受けられる。






ツリー型のエアフレッシュナーを飾ること自体は珍しくもないが、よく見ると、デフォルメした愛車やサニーの型式などをプリントしたスペシャル物だった!



1994年式 日産 サニー トラック 1200 ロングボデー
SPECIFICATIONS 諸元
● エクステリア:初期型用グリル/フロントバンパー、シビエ・ヘッドライト、ベレットGT-Rミラー、DATSUNエンブレム流用、クリアウインカーレンズ、クリアテールレンズ、ロープフック&リアウインドーガードスムージング、リアフェンダー叩き出し加工
● 排気系:バーテックス・ワンオフステンレスマフラー
● 足回り:(F)ワンオフ車高調、(R)モーターファーム製ショックアブソーバー、3インチ+18mmロワリングブロック
● タイヤ:ピレリ・ドラゴン (F)165/45R15、
 (R)165/45R15
● ホイール: SSR・フォーミュラメッシュ (F)15×6.5J、(R)15×7J
● 内装:モモ・ステアリング、ニスモ・ホーンボタン、サンデーヒーローズ・メッキコラムカバー、ダットサン・バケットシート、ドア内張り&センターコンソール黒塗り、サンヨー・カーナビ


【3】【4】に続く

初出:ノスタルジックスピード 2016年11月号 Vol.011(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1994年式 日産 サニー トラック 1200 ロングボデー(全4記事)

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text : AKIO SATO/佐藤昭夫 photo : RYOTA SATO/佐藤亮太

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