前が200mm長いんです|レースのために作られたS54スカイラインGT-B パート2

       
このプリンススカイラインGTが後のプリンススカイライン2000GTシリーズ誕生のきっかけとなる。

 スカイラインGTの系譜をたどると、1.5Lモデルをベースにフロントを200mm延ばし、グロリアスーパー6のG7型エンジンを搭載した限定車だ。レース出走資格のホモロゲーションを取得するために100台を生産している。

 レース参戦翌年の65年には、ウエーバー3連キャブ、フロントディスクブレーキを装備した、市販車両のプリンススカイラインGTが登場。
のちにシングルキャブタイプのGT-Aが発売されると、既存のGTはGT-Bへとスライドする形で名称変更された。


ウエーバーの3連キャブを装着。エアクリーナーの大きさが印象的だ。バッテリーはリアトランクから移設。



型式プレートにはS54Bの最終形式である3の数字が見える。エンジンはグロリアと同じG7型。最高出力は125psに達していた。


トランクルームの大部分を占める99Lのガソリンタンク。普段乗りでは、満タン給油することはまずないという。


掲載:ノスタルジックヒーロー 2017年6月号 Vol.181(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

photo : Hidenobu Tanaka/田中秀宣 text : Keishi Watanabe/渡辺圭史

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