「このクルマのために車庫を作りました」クルマが呼んだ運命の出合い? ハコスカ転じてブルUと為す| 1975年式 日産 ブルーバードU HT 1600 SSS‐E Vol.1

このブルーバードUのために新築(?)したガレージ。しかし、最も意外だったのは奥様が旧車ファン、理解のあることだった。

       
今回の旧車オーナーは、現行車、旧車を合わせてすでに10数台を乗り継いできた自動車好き。
最近は現行車ばかりだったと言うが、1年前、楽しさを求めて現在のブルーバードUを入手。
旧車にしかない躍動感や生命感を思い切り楽しんでいるという。

【1975年式 日産 ブルーバードU ハードトップ 1600 SSS‐E Vol.1】

「しばらく現代のクルマを何台か乗り継いでいたんですけど、やっぱり旧車じゃないと楽しくない。今度はハコスカが欲しくなり、お店まで見に行ったんですよ。そうしたら、程度のいいモデルがあるじゃないですか。おお、これだと思ったら昨日売れてしまったという。え〜、でガッカリですよね。すごく落胆しちゃって、目の焦点が定まらない気分だったんですけど、何気なく横のクルマを見ていたら『お〜い、オイラを連れ帰ってくれ』と言われたような気がしたんですよ。それがこのクルマです」と愛車に手を置き話し始めたのは、今回の旧車オーナー。愛車は1975年式ブルーバードUハードトップ1600SSS‐Eだ。

「ハコスカを買う気でお店まで来て、希望にかなうクルマを見つけたもののそれはぬか喜び。一気に暗転した気分になった時、オレがいるじゃないかと語りかけてきたブルーバードU。まさに運命の出合い。自分にとってはブルUじゃなくてブル誘ですね」


▶▶▶【画像19枚】ハイデッキデザインだったため後方視界に難があったようだが、ボリューム感のある特徴的なリアデザインなど

 手に入れて1年。大事にしていることは「このクルマのために車庫を作りました」という言葉からも十分うかがえる。なにしろ、足に使っている現行車は片流れ式の簡易ガレージ。この待遇差を見れば明らかだ。

「手に入れるまで、ブルUについてはほとんど知識がなかったんですよ。いろいろな資料を集めて調べました」




5速ギアボックスや電子制御インジェクションが大きな商品価値を持つ時代だった。


【2】【3】【4】に続く

初出:ノスタルジックヒーロー 2015年 08月号 vol.170(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1975年式 日産 ブルーバードU ハードトップ 1600 SSS‐E(全4記事)

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text & photo : AKIHIKO OUCHI/大内明彦

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