ギャランGTOの後継モデルだったラムダは北米市場で2代目ダッジ・チャレンジャーに!|1979年式ダッジ・チャレンジャー Vol.1

衝撃吸収ショックアブソーバー付きの大型バンパーを備える。ラムダはフェンダーのプレスラインに沿って縦長タイプのウインカーが付くのに対して、小振りな横長タイプのウインカーを装着する。ボンネットにはDODGEのエンブレムが付く。

       
1976年に登場したギャラン・ラムダは1978年からダッジ・チャレンジャーとして北米でも販売された。
そんな日本生まれのアメリカ車に魅せられた横浜生まれ、ハワイ&カリフォルニア育ちの一人の少年の物語

【1979年式ダッジ・チャレンジャー Vol.1】

 1964年に登場したフォード・マスタングに代表されるポニーカー(比較的コンパクトで安価な2ドアスポーティーカー)の大ヒットは、60年代後半から70年代にかけて、さらにハイパワーなエンジンを搭載したマッスルカーへと進化をしていった。

▶【画像25枚】排ガス対策としてMCAジェットを採用した。デボネアに採用されているものと基本的に同型となる2.6L水冷直列4気筒G54B型エンジンなど


 日本では、そんなアメリカの流行を受けて70年に登場した、ダックテールが特徴的な三菱ギャランGTOが、多くの話題と人気を集めた。

 そのギャランGTOの後継モデルとして登場したのが、ギャランΛ(ラムダ)だ。1976年5月に発売されたセダンモデルのギャランΣ(シグマ)から、約半年遅れての発売となった。

 角形4灯のヘッドライトや、サイドに回り込んだリアウインドーと幅広のBピラーなど、当時のアメ車の流行を色濃く反映した斬新なデザインが話題を集めた。当時人気を博したテレビドラマ「華麗なる刑事」で、草刈正雄扮するロサンゼルス帰りの刑事「ロス」の愛車として登場していたのを覚えている方も多いことだろう。

 そんなラムダに、ダッジ・チャレンジャーの販売を1974年に終了させ、新たに2ドアモデルを必要としていたクライスラーが、2代目として白羽の矢を立てたのだった。

 そして、その「日本生まれ」のアメリカ車に出合った少年がハワイにいた。





テールランプは中央にガーニッシュが付き、車幅いっぱいに広がる。アメリカンカーの影響を受けたデザインといえる。




フェンダーに付くチャレンジャーのエンブレム。




BFグッドリッチのホワイトレタータイヤとオリジナルの14インチアルミホイール。タイヤは195/70R14が標準設定だった。



1979年式ダッジ・チャレンジャー
SPECIFICATION 諸元
全長 183.1in
全幅. 65.9in
全高 51.8in
ホイールベース 99.0in
エンジン型式 4G54型
エンジン種類 水冷直列4気筒SOHC
総排気量 2555cc
ボアXストローク 91.1mm×98mm
圧縮比 8.2:1
最高出力 105bhp/5000rpm
最大トルク 139lb-ft/2500rpm
シングルキャブレター
変速機 フルシンクロメッシュ式前進5段・後退1段
最終減速比 3.308
サスペンション 前/後マクファーソンストラット式独立懸架/4リンクコイル式
ステアリング形式 ボール・ナット式
ブレーキ前/後 ディスク/ドラム
ホイール前後とも 14インチアルミ
タイヤ前後とも 195/70HR14

【2】【3】に続く

初出:ノスタルジックヒーロー 2015年 08月号 vol.170(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1979年式ダッジ・チャレンジャー(全3記事)

関連記事: 日本とアメリカを結ぶ不思議な出合い

関連記事:チャレンジャー

text:NOSTALGIC HERO/編集部 photo:AKIO HIRANO/平野 陽

RECOMMENDED

RELATED

RANKING