17インチを違和感なく履きこなす、スマート&スポーティーなフォルム|SPEED FORME 日産 フェアレディ Z

リアバンパーはバンパーレス風のデザインが斬新。ネジ穴も隠さず、あえてデザインとして取り込んでいるのがポイントだ。前後のオーバーフェンダーはアーチ上部だけでなく、フェンダー全体を覆うようなデザインになっていて、一体感が高い。

       
【SPEED FORME 日産 フェアレディ Z】

 旧車に最新のトレンドを取り入れた新しいスタイリングを提案するエアロブランドとして、「シェイプ」が立ち上げた「スピードフォルム」。その記念すべき第1弾として選ばれたのが、S30Zのノーマルノーズモデルだ。

 構想段階からテーマに掲げていたのは、S30Zの美しいシルエットを崩さず、なおかつ速さをカタチで表現できるエアロ。その核となるのが、大径17インチを違和感なく履きこなすべく設定されたオーバーフェンダーだ。

【画像7枚】フロントに17×9.5J -15、リアに17×10.5J -25をチョイスしているボルクレーシングTE37V SLなど

 ただし、S30Zで大径ホイールの装着を前提に設計を進めると、どうしてもフェンダーのボリュームが増え、美点である疾走感をスポイルしかねない。そこでスピードフォルムでは、幾度もデザイン修正を重ね、フェンダー全体で張り出し量を確保しながら、ボトムの肉付きを徹底的にカットして、スリムな印象をキープ。Z乗りの価値観を否定せず、大径17インチホイールという新たなアプローチに対応することによって、クラシカルとトレンドを絶妙に融合させている。

 同様に、前後バンパーのデザインワークでも、S30Zらしさを尊重しながら、新たなアプローチを積極的に導入。フロントではボトムへの張り出しを避け、シンプルにメリハリを強調。リアもバンパーレス風にアレンジすることで、軽快感を演出している。

 ノスタルジックな雰囲気を最大限に残しながら、シルエット全体でスピードと疾走感を表現することによって、スタイリッシュなスポーツエアロとして完結させているのだ。




取材車両が装着していたホイールは、ボルクレーシングTE37V SL。サイズはフロントに17×9.5J -15、リアに17×10.5J -25をチョイスしている。さらにフロント15mm、リア5mmのスペーサーを追加。タイヤ幅は、フロントが215、リアが235の組み合わせとなっている。





フロントバンパーはボトムの中央をカットすることで、空気の流れを連想させるデザイン。同時にキャラクターラインを複雑に組み合わせ、立体感を表現している。リアバンパーはバンパーレス風のデザインが斬新。ネジ穴も隠さず、あえてデザインとして取り込んでいるのがポイントだ。前後のオーバーフェンダーはアーチ上部だけでなく、フェンダー全体を覆うようなデザインになっていて、一体感が高い。

初出:ノスタルジックスピード 2016年11月号 vol.011(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

SPEED FORME 日産 フェアレディ Z(全1記事)

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text : HIROSHI SHOUMATSUMOTO/正松本宏 photo : RYOTA-RAW SHIMIZU/清水良太郎

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