令和元年、普段遣いで日常を走り続ける1台は51歳! 2代目スカイラインの最終形 パート3

       
そして、再び、同じクルマを譲り受け、以来、5年目となる現車との付き合いが続く。肩ひじ張ることない、その付き合い方には驚かされる。

「普段から普通に乗っています。基本は自転車移動が多く、雨降りに乗る場合が多いですね。こんなことを言うと怒られそうですが、我が家では気にしないで乗っていますよ。ワックスもかけたことはありません。メンテナンスといえば、雨が降った翌日に雑巾で水気をふき取ることは欠かしません」

 だからといって、クルマを大切にしていないわけではない。すべてがスカイラインをいたわる気持ちからきているのだ。エンジンの調子もここ20年来最高のコンディションという。

 日頃から、細かい個所を気にしながら、コツコツと手を入れてきたからこそ、現状を維持できているのだろう。逆にその気遣いが大変なのではと聞いてみると、「古いものでも直せば使うことができるのですから」と笑顔で答えてくれた長谷川さんであった。


●68年式 日産プリンス スカイライン1500デラックス(S57D)
●全長4100mm●全幅1495mm●全高1425mm●ホイールベース2390mm●トレッド前/後1255/1235mm●最低地上高175mm●車両重量920kg●乗車定員5名●最高速度160km/h●登坂能力sinθ0.39●最小回転半径4,85m●エンジン型式G15型●エンジン種類水冷直列4気筒SOHC●総排気量1483cc●ボア×ストローク82×70.2mm●圧縮比8.5:1●最高出力88ps/6000rpm●最大トルク12.2kg-m/4000rpm●変速機前進4段/後退1段 オートシンクロメッシュ式●変速比1速3.523/2速2.125/3速1.355/4速1.000/後退3.523●最終減速比4.111●燃料タンク容量40ℓ●ステアリング形式リサーキュレーティングボール式●サスペンション前/後独立懸架ウイッシュボーンボールジョイント/半浮動式半楕円リーフ●ブレーキ前/後リーディングトレーリング●タイヤ前後とも5.60-13-4PR●発売当時価格64.4万円


ステアリングはオーナー自身で巻いたという革のカバーで覆われている。その他は当時の雰囲気をそのまま残している。


インパネは安全運転を意識してデザインされたもので、特にメーターは無反射式を採用。


奥に見えるオーディオは現行のタイプを装着。元のスペースに入れることができなかったので、支柱から作り直して、1DINサイズのオーディオスペースを確保。助手席の足元にはつり下げ式クーラーを装着。


普段使いしているというオーナー。シートにはチャイルドシートが固定されている。シート表皮の傷みが激しいので、自身で製作したシートカバーをかけて使用しているという。


リアのつなぎ目から水が流れ込んでいたというトランクルーム。オーナー自身で修理して雨漏りは解消された。


掲載:ノスタルジックヒーロー 2017年6月号 Vol.181(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

photo : Hirotaka Minai/南井浩孝 text : Keishi Watanabe/渡辺圭史

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