Z32と同じ車幅! 昔からのオーバーフェンダーのイメージを、パンデム流のレーシングなイメージで超える|1971年式 ダットサン 240Z Vol.2|SEMAショー2015ふりかえり

パンデム流のトレンドを盛り込んだ妖艶なプロポーションが刺激的!

       
【1971年式 ダットサン 240Z Vol.2】

 S30Zのトレンドとしては、ノーマルノーズにオバフェンというスタイルが主流のようだが、オバフェンの形状は240ZGの純正をベースとしたものがほとんど。そんなS30Zの定番化したオバフェンスタイルに変革をもたらすかのように登場したのが、パンデムのワイドボディキット。アメリカのラスベガスで開催された「SEMA SHOW 2015」でひと足先にお披露目され、大注目を浴びた。そのワイドボディキットをまとったS30Zが、真っ赤なボディカラーで国内に登場した際の記事をふりかえる。スタイルはもちろん、各ディテールにも迫った!

【1】から続く

「2015年の5月くらいに、サン・カンからS30Zのワイドボディを造ってほしいという依頼を受けてデザインしました。これまでのS30Zにない形状でデザインしたかったので、パンデムのイメージを取り入れつつ、新たなデザインを作りました」と三浦さん。

 これまでTRA京都では、「ロケットバニー」と「パンデム」のブランドから、S14/15シルビア、180SX、レクサスRC/F、トヨタ86&BRZ、NSX、BMWのE36/46、NDロードスター用などをリリース。どれも特徴的なスタイルで、人気を博している。その「パンデム」のラインナップに、初の国産旧車となるS30Z用のワイドボディキットが加わる。

【画像22枚】ワイド感たっぷりのフロントスポイラーなど


「S30Zやハコスカは、定番になっているオーバーフェンダーのイメージが強くて、それを超えるデザインはなかなか難しいんです。なので、今のレーシングカーのデザインなどを取り入れることで、定番のスタイルとカブらないようにできたと思います」と語る。

 パンデムS30Zワイドボディキットは、フロントバンパー、フロントスポイラー、オーバーフェンダー(前後+ドア)、リアスポイラーの9ピース構成。片側で80mmワイドになるため、全幅は1790mmとなり、くしくもZ32と同じ車幅サイズとなっている。




ダッシュボードは純正をベースに革張りにリメイクし高級感をアップ。ステアリングはダッツンンコンペを装着する。






車内には、オータスカーズ製の8点式ロールケージが組み込まれ、ピラー部にはガセットを追加。





リアのオーバーフェンダーは、ドアから盛り上がり、後方が切り落とされたパンデムらしいデザイン。


1971年式 ダットサン 240Z(HLS30)
SPECIFICATIONS 諸元
●エクステリア:パンデム・ワイドボディキット(フロントバンパー、フロントスポイラー、オーバーフェンダー、リアスポイラー)、レクサスRCF純正ラディアントレッドコントラストレイヤリング全塗装、スマートLEDヘッドライトシステム
●エンジン:L28型改3.1L仕様(3096cc:ボアφ89mm×ストローク83mm)、クロモリコンロッド、LD型クランク
●吸排気系:OERφ45mm、オータスカーズワンオフタテデュアルマフラー
●冷却系:オータスカーズ大容量アルミラジエーター
●駆動系:R200LSD
●サスペンション:オータスカーズワンオフ車高調(Number7オリジナルショック)(F)エアサス追加
●ブレーキ: (F)FD3S用キャリパー&ローター、(R)FC3S用リアブレーキ移植
●インテリア:ダッツンコンペステアリング、ダッシュ張り替え、オータスカーズ8点式ロールケージ
●タイヤ:フージャー(F)200/580R15、(R)245/40R15
●ホイール:RSワタナベ(F)15×9.5J、(R)15×10.0J

【3】【4】に続く


初出:ノスタルジックスピード 2016年11月号 vol.011(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1971年式 ダットサン 240Z(全4記事)

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photo:RYOTA-RAW SHIMIZU/清水良太郎

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