息子にマメに乗ってもらうようにしつつ、車検を切らずに維持。オーナーの一生の相棒|1973年式 トヨタ カローラ レビン Vol.3

ガレージで、フロアジャッキを手に決めポーズ。58歳でこの茶目っ気はさすが。奥には、元祖TC24を搭載したハコスカが置かれていて、ほかにもGA2シティや息子たちのクルマも数台置いてある。この広いガレージは、家業だった醤油醸造蔵をそのまま使っている。

       
これまで、シビックRS、S130Z、G6ブルーバード、ポルシェ356、ホンダNⅢ、B110サニー、アルト、アコードSiR、そしてGC10など、数多くのクルマに乗り継いできたオーナー。中でも元祖TC24を搭載したGC10スカイラインは有名だが、実は、TE27レビンを40年来所有している。今回は、そんな思い入れたっぷりのTE27を紹介する。

【1973年式 トヨタ カローラ レビン Vol.3】

【2】から続く

 オーナーは、ハコスカでも細かいところまでこだわって仕上げているが、TE27でもそのこだわりを発揮。

「オーバーフェンダー純正なんだけど、ゴムをスペーサー代わりにハメていて、それで3mm太いホイールが履けるようになっておる」という。そのオーバーフェンダー内に納まるホイールも珍しいビンテージもので、オーガストジャパンのフェローチェというレアモデル。サイズは14インチで、フロントは7.5J、リアは8Jが装着されている。


【画像27枚】グリルの塗装やバンパーのメッキも美しい状態。ヘッドライトはレイリック製に交換。よく見ると、小ぶりなチンスポとボディの間にキズが入るのを防いでいるゴム製のスペ−サーなども


 ここまで仕上げられたTE27レビンは、現在もガレージで維持されていて、バッテリーをつないでキーを回せば、一発でエンジンは目覚める状態だ。ここ最近は、元祖TC24を搭載したハコスカに手がかかりっぱなしで、なかなかTE27をイジる時間がないとのこと。そのぶん、息子にマメに乗ってもらうようにしているそうだ。手に入れてから車検を切らずに維持しているこのTE27レビンは、オーナーの一生の相棒になっている。




フロントの足まわりには、ケースをゴールドにペイントした自作の車高調を装着。バネレートは8kg-mmの設定。ストラットの下側には、ブルーアルマイトのロールセンターアダプターは、車高が低いこともあってかなりぶ厚いタイプをセット。





真ちゅう3層加工のラジエーターには、自作のシュラウドを追加。ブリーザータンクも追加している。





ラジエーターの下あたりから、エンジンのオイルパンを保護するための、アルミ板で自作したエンジンガードを装着。また、チンスポイラーの取り付け部も見える。



40年所有するTE27レビンは、「見るたびに20代の頃を思い出す」


1973年式 トヨタ カローラ レビン(TE27)
SPECIFICATION 諸元
■ エクステリア:モスグリーン全塗装(シビック:ウレタン塗料)、FRPボンネット、フロントスポイラー、
純正スチールオーバーフェンダー(ゴムスペーサー付き)
■ エンジン:2T-G型改1750cc仕様、ノバエンジニアリング製カム(IN/EX300度)、
亀有製ビッグバルブ(INφ45mm/EXφ40.5mm)/φ88.5mm鍛造ピストン/I断面削り出しコンロッド
■ 吸排気系:ソレックス44PHH、亀有製φ45mmタコ足
■ 点火系:永井電子機器製フルトラ
■燃料系:ニスモ製電磁ポンプ
■ 冷却系:3層真ちゅうラジエーター、アールズ製オイルクーラー
■ 駆動系:戸田レーシング製クラッチ、ルート6製5速フルクロスミッション、TRD製LSD(ファイナル4.6)
■ 操舵系:純正OP TRDクイックレシオステアリングギアBOX(ジムカーナ用)
■ 足回り:(F)自作車高調、8kg-mmスプリング(R)レース用リーフスプリング
■ タイヤ:165/60R14
■ ホイール:オーガストジャパン フェローチェ(F)14×7.5J(R)14×8J
■ 内装:momoプロトティーポステアリング、大森製タコメーター、
TRD製フルバケットシート、カーボン製リアパーセルボード、
ロンサムカーボーイカーステレオ



初出:ノスタルジックヒーロー 2015年 12月号 vol.172(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1973年式 トヨタ カローラ レビン(全3記事)

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photo : MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ)大人旧車生活

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