全幅1580mmの軽量ボディ! 「マユ毛」のニックネームで親しまれている初代ハイラックス。|1968年式 トヨタ ハイラックス Vol.1

ベースの色は白。リフレッシュとサビ隠し(笑)を兼ねて、調色したブラウンメタリックでのオールペイントをDIYで行っている。

       
21世紀、日本の街から消えてしまった小型ボンネットトラックだが、昭和の時代、仕事にプライベートに大いに活躍した働き者であったことに間違いはない。
そんな働くクルマにトヨタの名機「4A-G型」を積んだらどうなるか? 偉大なる昭和のトヨタのコラボ、お見逃しなく!  

【1968年式 トヨタ ハイラックス Vol.1】

 昭和の初期から発売され、小型ボンネットトラックの代名詞であったダットサントラックに対抗すべく、1968年(昭和43年)にトヨタから放たれた刺客、それがハイラックス。

【画像21枚】コラムに載っているのは矢崎のタコメーター。その奥に控える、オーナー自作となる針が備え付けられたスピードメーターなど

 今回紹介するのは、まさにその最初期モデルがベース。ヘッドライトの上に位置しているウインカーレンズの形状が、目の上にあるマユ毛のように見えることから「マユ毛」のニックネームで親しまれているクルマだ。

 全長4215mm、全幅1580mm、荷室長1850mmなどのサイズは先行していたダットサンとほぼ同じだったが、エンジンはダットサンのJ型(1299cc/62 ps)よりもパワフルな2R型(1490cc/70 ps)、そして4速ミッションはフルシンクロと、性能面で差をつけ、少しでもダットサンの市場を崩していこうとする野心が明確に見えていた。

 また、この手のトラックには「標準ボディ」や「ロングボディ」というように、荷室長の違うモデルも用意されているのが一般的。しかし、デビュー当時のハイラックスは、荷室長も装備も1種類(RN10)のみでスタートしたことも併せて記しておこう。




「運転中まぶしいから」との理由で、フロントウインドーの上部に自作のサンバイザーを設置。





荷台の保護用ペイントでベッド内を塗り上げる。ボディのブラウンとのコントラストもいい。






TOYOTAの文字がプレスされるテールゲートは輸出用部品。テールレンズも10年前に新品に交換したそうだ。



1968年式 トヨタ ハイラックス
SPECIFICATIONS 諸元
● エクステリア:USテールゲート
オリジナルブラウンメタリックオールペイント、
ワンオフサンバイザー、
ミニ用ドアミラー、エンブレムスムージング、
鳥居&荷かけフックスムージング
● エンジン:4A-G型(ヘッドポリッシュ済み)、
3K型用オイルフィラーキャップ、マウント製作、
メンバー加工、カリ−ナ用ラジエーター流用
● 吸排気系:ワンオフスチールマフラー、
汎用エアインテーク、ワンオフタコ足
● 駆動系:ハチロク用プロペラシャフト加工
● 足回り:(F)ムーンアイズショックアブソーバー、
 (R)80系ハイラックス輸出用リーフ加工、
シャックル加工、
K BEEショックアブソーバー
● タイヤ:(F)トーヨートランパス 185/70R14、
(R)ナンカン195/70R14
● ホイール: エンケイ/
ムーンアイズ・バハ(F)14×6JJ、(R)14×6JJ
● 内装:グランツ製φ34mmステアリング加工
ワンオフバンジョー風ステアリング、
ワンオフスピードメーター針、
矢崎タコメーター、ダッシュパネルラメ塗り、
ハーストシフトゲート&ゴムカバー、
TRDクイックシフト、ラットフィンクシフトノブ、
ムーンアイズアクセルペダル、
ワンオフアルミプルハンドル、シートカバー


【2】【3】に続く

初出:ノスタルジックスピード 2016年 7月号 vol.010(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1968年式 トヨタ ハイラックス(全3記事)

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text : AKIO SATO/佐藤昭夫 photo : RYUUSEI WATABE/渡部竜征

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