親子で楽しむ旧車ライフ。この特別なジャパンは、オーナーにとってまさに一生の宝物|1979年式 日産 スカイライン 2000 GT-E・S Vol.3

GTの名にふさわしい伝統の6気筒エンジン、L型を搭載。

       
歴代スカイラインの中でも5代目のC210スカイライン、通称「ジャパン」。実は「ケンメリ」の次に生産台数が多かった大人気モデル。そのジャパンを新車時から維持し続けているオーナーがいた。

【1979年式 日産 スカイライン 2000 GT-E・S Vol.3】【2】から続く

 その後、1年車検制度の廃止のタイミングで再び車検を取得。ついでとばかりにヤレてきたボディを修復し、オールペイントを敢行。その頃から、テレビドラマ「特捜最前線」に登場する車両のグループとして、ドラマのロゴのナンバープレートやパトランプを装備し、仲間とともに揃って旧車イベントに参加するようになったという。

 オーナーの旧車生活は家族の理解も大きい。もともと購入する際、ボディカラーを決めた奥さまは、オールペイントの際も家庭内の財務大臣としてレストア資金を提供。息子さんは、父と同じく旧車を趣味とし、タクシー仕様のY31や教習車仕様のクルーなどマニアックな商用車を所有する。

ランバーサポート機構も装備されている、ヘッドレストを外すとリアシートとフラットになるまでリクライニング可能なシートなど【写真20枚】 

 このような家族を持ち、多くの旧車に囲まれたクルマ趣味生活を満喫するオーナー。そんな中でもこの特別なジャパンは、オーナーにとってまさに一生の宝物といえるクルマなのだ。

OWNER’S VOICE/36年間所有するオーナーの分身ともいえるクルマ

 購入当時オプションだったエアコンを「北海道では必要ない」と主張する日産ディーラーの営業担当と言い争い、なんとか取り付けてもらったこと。子供の頃、そして大人になってからも息子さんと一緒に旧車イベントに参加したこと。オーナーの半生とともにあったジャパン。これからもオーナーと息子さんと歴史を作っていくクルマであることは間違いない。





「特捜最前線」の特捜車両へとモディファイした仲間たちの車両とともに旧車イベントに参加し、注目を集めた。オーナーのジャパンのもう1つの姿だ。

赤色ヘッドの5速マニュアルミッションのシフトノブなど【写真20枚】



実際にはEGI化したためにパワーダウンしたのではなく、NOxを減らすための排気再循環が効率的に行えなかったことが要因。パワー不足の解消は、後期型ターボの登場、そしてR30の登場を待つことになる。





前期最後の個体であるため、車台番号が後期型のHGC211から始まる番号になっている。



1979年式 日産 スカイライン 2000 GT-E・S(KRBC)
SPECIFICATION 諸元
全長 4600mm
全幅 1625mm
全高 1390mm
ホイールベース 2615mm
トレッド前/後 1370mm/1355mm
最低地上高 160mm
車両重量 1195kg
乗車定員 5名
登坂能力 tanθ0.45
最小回転半径 5.2m
燃料消費量(2人乗車の場合) 25km/L
エンジン型式 L20E型
エンジン種類 水冷直列6気筒SOHC
総排気量 1998cc
ボア×ストローク 78.0×69.7mm
圧縮比 8.6:1
最高出力 130ps/6000rpm
最大トルク 17.0kg-m/4400rpm
変速比1速3.592/2速2.246/3速1.415/4速1.000/5速0.882後退3.657
最終減速比 4.111
燃料タンク容量 60L
ステアリング形式 リサーキュレーティングボール式(可変式)
サスペンション 前/後ストラット式独立懸架/セミトレーリングアーム式独立懸架
ブレーキ 前後ともディスク式
タイヤ 前後とも185/70HR14
発売当時価格 145.2万円


初出:ノスタルジックヒーロー 2015年 12月号 vol.172(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1979年式 日産 スカイライン 2000 GT-E・S(全3記事)

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photo : KIYOSHI ICHIKAWA/市川 潔

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