男子を「品定め」するひとつの基準。多様化するデートカー|女子のハートを独り占め! 魅惑のデートカー Vol.4

Nosweb 編集部 |2021/10/24 19:00 Facebook Twitter LINE L149GW PAJERO 「私をスキーに連れてって」で到来したスキーブーム。ゲレンデではリフト1時間待ちが当たり前、苗場に向かうクルマで関越自動車道が大渋滞していたというのだから驚きだ。そんなスキーブームに乗って注目されたのが4WD。SUVという言葉は浸透していなかったが、パジェロを筆頭に雪道でも安心のSUVでスキーに行くのがオシャレに。その後の90年代のRVブームへとつながった。

       
【女子のハートを独り占め! 魅惑のデートカー Vol.4】

 1980年代に生まれたデートカーという言葉には明確な定義はない。強いて言えば「女子にモテる」クルマだということだろうか。90年代以降、この言葉を耳にすることはほとんどない。80年代という特異な時代だったからこそ生まれたデートカーを振り返る。

【3】から続く

 さて、デートカーとは何か。それはデート世代に好まれたクルマであり、そのデート世代とは若者のことだ。つまり、80年代の若者たちが好んで乗っていたクルマたちすべてがデートカーと言える。そこにはジャンルや大きさの違いや定義は関係ない。

 とにもかくにも、80年代はクルマ選びのセンスが、デートや恋愛に大きな影響を与えた。男子はカッコいいクルマで女子を落とそうとしたし、女子はクルマが男子を「品定め」するひとつの基準だったのだ。スペシャリティーカーから始まったデートカーは、目まぐるしく変わる若者文化やトレンド、ブームに合わせて変化していったが、その根底にあるのは「モテたい!」というストレートな欲求。携帯電話もパソコンも普及していなかった時代、クルマは若者が背伸びをして自分をよく見せるためのツールのひとつ。若者にとってクルマ選びはステイタスだったのだ。


雪道でも安心のクロカン四駆などでスキーに行くのがオシャレ。その代表格ハイラックスサーフなど【写真13枚】

L149GW PAJERO

「私をスキーに連れてって」で到来したスキーブーム。ゲレンデではリフト1時間待ちが当たり前、苗場に向かうクルマで関越自動車道が大渋滞していたというのだから驚きだ。そんなスキーブームに乗って注目されたのが4WD。SUVという言葉は浸透していなかったが、パジェロを筆頭に雪道でも安心のクロカン四駆でスキーに行くのがオシャレに。その後の90年代のRVブームへとつながった。

N130G HILUX SURF

 「私をスキーに連れてって」の効果もあって4WDが次第に市民権を得るようになったが、SUVはまだまだヘビーデューティーな男のクルマという位置付け。だが、「彼女が水着にきがえたら」で田中美佐子が演じる高橋裕子の愛車としてハイラックスサーフが登場したことにより、スキーだけでなく海でも4WDが似合うと人気を集めた。また、海らしくオープンカーのセリカコンバーチブルも登場している。


初出:ハチマルヒーロー 2014年 5月号 vol.25(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

女子のハートを独り占め! 魅惑のデートカー(全4記事)

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text : Rino Creative/リノクリエイティブ

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