ちょっとハイソな家庭に愛された、ミドルクラスの上品ハッチバック|1981年式 ホンダ アコード LX ハッチバック Vol.3

4輪独立懸架とし、オフセットスプリング式リヤサスを採用。

       
【1981年式 ホンダ アコード LX ハッチバック Vol.3】

【2】から続く

 CVCC機構を搭載した1.8Lのパワートレイン、4輪独立懸架の足回りなど、アッパークラスの装備を誇ったアコード。

 いまでは当たり前となっている、スピードに応じて操舵感が可変するパワーステアリングもこの時期に開発され、アコードには純正オプションとして設定されていた。

 こうした技術的な特徴に加えて、FF車ならではの広い室内空間の実現と大きなトランク容量が、FR車が主流のミドルクラス市場にも受け入れられ、好調なセールスにつながったと考えられる。

室内はどこを見てもキレイな状態で、まったく傷みがない。奇跡のコンディションのインテリアなど【写真24枚】

 しかも新しいものに興味を持つおしゃれな層に人気があったので、イメージはより良いものになっていった。

 販売が好調だったアコードだが、長く乗り続けるオーナーは少なく、国内ではどんどん姿を消し、近年では見かけないクルマになってしまった。

 高級車ではないクルマにも、高いレベルで最新技術を投入するホンダらしさを具現化したアコード。このクルマの本当の価値を、もっと知っておくべきだろう。



クリーニングしたわけではないのに、カーペットもきれい。






アメリカ向けの周波数設定のため、日本ではAMは聞けるがFMが聴けない。





数字のプレートがめくれて時刻が変わる時計。





助手席のシートバックには灰皿が付いているのも時代を感じさせる。



1981年式 ホンダ アコード LX ハッチバック(北米仕様)
SPECIFICATIONS 諸元
全長 4145mm
全幅 1620mm
全高 1340mm
ホイールベース 2380mm
トレッド前/後 1400mm/1390mm
最低地上高 165mm
室内長 1745mm
室内幅 1315mm
室内高 1120mm
乗車定員 5名
車両重量 860kg
エンジン形式EF CVCC水冷直列4気筒SOHC
総排気量 1750cc
ボア×ストローク 77.0mm×94.0mm
圧縮比 8.8:1
最高出力 75hp/4500rpm
最大トルク 93.3lb.ft/3500rpm
燃料タンク容量 50L
サスペンション形式 マクファーソンストラット
ブレーキ前/後 ディスク/PCV付きリーディングトレーリング
タイヤサイズ 165SR13


初出:ノスタルジックヒーロー 2015年 10月号 vol.171(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1981年式 ホンダ アコード LX ハッチバック(全3記事)

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