思い念じれば、欲しいものを手にするチャンスは巡ってくる。オーナーにとって3台目となるカリーナGT|1973年式 トヨタ カリーナ1600 GT 4ドア Vol.3

2T-G型エンジン搭載のホットセダン。

       

【1973年式 トヨタ カリーナ1600 GT 4ドア Vol.3】

【2】から続く

 取材車両のカリーナ1600GTは、オーナーにとって3台目となるカリーナGTだ。

 オーナーは20歳の時にカリーナ1600GT 2ドアに、そして30歳の時、中古車販売店に1600GT 4ドアを手に入れ、ボディの板金とオールペイントを実施し乗っていた。そんな時、いい条件で売って欲しいという話が舞い込んだ。

Carinaの車名エンブレムが付く左右のフロントフェンダーなど【写真22枚】

「その話に乗って簡単に手放してしまったんです。後になって本当に後悔しました。月日がたっても、何度か夢にカリーナが出てきたこともありました」。

 いつかもう一度乗りたいと、カリーナが頭から離れなかったというオーナー。そんな中、3台目との出合いは突然やってきた。本誌に掲載されていた旧車専門店、アモン旧車倶楽部の広告に、夢にまで出てきた1600GT 4ドアが載っていたのだ。

「すぐにアモンさんに電話をして、兵庫県市川町のお店まで現車確認に行って、その場で購入しました」。

 もうきっと手放さないでしょう、と近藤さん。往復で30kmの通勤にも使っていて、1年間で1万kmも走ったとか。カリーナを運転する楽しさを、毎日心から楽しんでいる。

OWNER’S VOICE/夢にまで出てきたカリーナGT、再び手を掛けてあげる時が来た

 思い念じれば、欲しいものを手にするチャンスは巡ってくる……という話はよく聞くが、オーナーにとって夢にまで出てきたカリーナGTは、まさにこの話を再現したものだと言えよう。手に入れた3台目のカリーナGTは「今後ボディの板金とオールペイントをしてあげたいと思っています」とのことで、こちらは時期を見て実行に移されるはずだ。カリーナの話をしているオーナーは、終始笑顔だった。






この当時のトヨタ車に多く見られる、100km/h以上に色差しのあるスピードメーター(左)とタコメーター(右)。





補助メーターは左から水温、燃料、油圧の順に並ぶ。





ブラックを基調にした、比較的シンプルなインストルメントパネルまわりを持つカリーナGT。ステアリングは、アモン旧車倶楽部が以前販売していたオリジナルの小径フラットタイプ、φ320mmのものに交換されている。


1973年式 トヨタ カリーナ1600 GT 4ドア(TA12)
SPECIFICATIONS 諸元
全長 4155mm
全幅 1570mm
全高 1385mm
ホイールベース 2425mm
トレッド前/後 1280/1285mm
最低地上高 170mm
車両重量 980kg
乗車定員 5名
最高速度 180km/h
登坂能力 tanθ0.57
最小回転半径 4.8m
エンジン型式 2T-GR型
エンジン種類 水冷直列4気筒DOHC
ボア×ストローク 85×70mm
総排気量 1588cc
圧縮比 8.8:1
最高出力 110ps/6000rpm
最大トルク 14.0kg-m/4800rpm
変速機 前進5段・後退1段、オールシンクロ
変速比 1速 3.587/2速 2.022/3速 1.384/4速 1.000/5速 0.861/後退 3.484
最終減速比 4.100
燃料タンク容量 50L
ステアリング形式 リサーキュレーティング・ボール式
サスペンション前/後 ストラット型独立懸架方式・コイルスプリング/4リンク・ラテラルロッドつきコイルスプリング
ブレーキ前/後 ディスク/リーディング・トレーリング
タイヤ前後とも 6.45-H13-4PR
発売当時価格 83.8万円


初出:ノスタルジックヒーロー 2015年 08月 Vol.170 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1973年式 トヨタ カリーナ1600 GT 4ドア(全3記事)

関連記事: トヨタスポーツ

関連記事: カリーナ

photo : KAZUHISA MASUDA/益田和久

RECOMMENDED

RELATED

RANKING