2ドアハードトップと同時にデビューした4ドアの「足のいいやつ。」|1973年式 トヨタ カリーナ1600 GT 4ドア Vol.2

縦型テールランプのクルマは他にもあるが、カリーナセダンのリアスタイルは、強く印象に残っている人が多い。

       
【1973年式 トヨタ カリーナ1600 GT 4ドア Vol.2】

【1】から続く

 セリカの兄弟車として登場した初代カリーナは当初、セダンのみツインカムエンジン搭載車なしというスタートだったが、1971年4月に2ドア1600GT。そして「足のいいやつ。」をキャッチフレーズに、1972年12月に2ドアハードトップが登場。このタイミングで4ドアセダンにも1600GTがデビューした。

ブラックを基調にした、比較的シンプルなインストルメントパネルまわりなど【写真21枚】

 さらに1974年1月に2Lモデルを追加。その後、排ガス規制の荒波に対策済みのエンジンに換装して挑んだ。カリーナは75年2月に、トヨタ初の50年排ガス規制適合車としてコロナとともに発売。続いて51年排ガス規制適合車としての役割も与えられ、1977年8月の2代目TA40系へのフルモデルチェンジまで、7年弱の間生産が続けられた。


 取材車両のカリーナ1600GTは、オーナーにとって3台目となるカリーナGTだ。

「私はトヨタのスポーツモデルが好きで、運転免許を取った後、スプリンター1600SR、コロナ2000GTと乗り継ぎ、20歳の時にカリーナ1600GT 2ドアに初めて乗りました。ソレックスキャブが付いた2T‐G型エンジンの音が好きで、魅せられました」。

 その後、他車に乗っていた30歳の時、ある中古車販売店に1600GT 4ドアが置いてあるのを発見。自身2台目のカリーナとして譲り受けた後、ボディの板金とオールペイントを実施。気に入って乗っていた時、いい条件で売って欲しいという話が舞い込んだ。




タコ足は社外品を装着するが、純正品も保管。ヘッドカバーは一度再塗装されている。





エンジンルーム右側のインナーパネルに付く型式プレート。原動機型式は2T-GRで、レギュラー仕様を表す。





ボディサイドとグラスエリアのバランスもよく、美しいセダンフォルムを見せるカリーナ。



1973年式 トヨタ カリーナ1600 GT 4ドア(TA12)
SPECIFICATIONS 諸元
全長 4155mm
全幅 1570mm
全高 1385mm
ホイールベース 2425mm
トレッド前/後 1280/1285mm
最低地上高 170mm
車両重量 980kg
乗車定員 5名
最高速度 180km/h
登坂能力 tanθ0.57
最小回転半径 4.8m
エンジン型式 2T-GR型
エンジン種類 水冷直列4気筒DOHC
ボア×ストローク 85×70mm
総排気量 1588cc
圧縮比 8.8:1
最高出力 110ps/6000rpm
最大トルク 14.0kg-m/4800rpm
変速機 前進5段・後退1段、オールシンクロ
変速比 1速 3.587/2速 2.022/3速 1.384/4速 1.000/5速 0.861/後退 3.484
最終減速比 4.100
燃料タンク容量 50L
ステアリング形式 リサーキュレーティング・ボール式
サスペンション前/後 ストラット型独立懸架方式・コイルスプリング/4リンク・ラテラルロッドつきコイルスプリング
ブレーキ前/後 ディスク/リーディング・トレーリング
タイヤ前後とも 6.45-H13-4PR
発売当時価格 83.8万円

【3】に続く


初出:ノスタルジックヒーロー 2015年 08月 Vol.170 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1973年式 トヨタ カリーナ1600 GT 4ドア(全3記事)

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photo : KAZUHISA MASUDA/益田和久

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