転売はしないという約束で引き取った貴重なワンオーナー車|1979年式 トヨタ コロナリフトバック2000 GT Vol.3

洗練されたフォルムの5ドア・リフトバック。

       
【1979年式 トヨタ コロナリフトバック2000 GT Vol.3】

【2】から続く

 取材された6代目となるこの130系以降も、7代目150系、9代目170系、10代目190系まで、5ドアリフトバック車のラインナップを持ったトヨタ コロナ。

 実はこのクルマは、前オーナーが亡くなり、のこされたクルマたちは行き場を失っていた。そこで生前付き合いのあった旧車仲間たちが引き取り手を探し、たどり着いたのが現在のオーナーだ。33歳と若いが、父親と兄が古いクラウンが好きで旧車になじみがあった。そして何より、「あの記事を見て、憧れていたんです」という。前オーナーが免許を取って最初に乗った貴重なワンオーナー車。最後まで手放さず手元に置いたのは相応の思い入れがあったのだろう。転売はしないという約束で引き取った。

 オーナーの好みで車高を下げ、タイヤとホイールを変更し、マフラーを改造している程度で、ほぼオリジナルの状態を残している貴重な個体。これからも新潟の地で、前オーナーの思いとともに生き続けていくことだろう。

この個体と同じダークワイン、ベージュ、ブラックの3タイプが設定されていたT130コロナの内装色。状態よく残っているウッド調パネルの内装など【写真23枚】

OWNER’S VOICET/130系コロナに嵌る

「本当は日産党なんです」とオーナー。以前はC31ローレルに乗っていたが、今はコロナリフトバックがお気に入りの様子。さらには1982年式のT130系コロナとしては後期にあたるコロナ エクストラサルーンも手に入れている。エンジンは12T-U型SOHC1.6L。セダンDXに快適装備を追加したエクストラサルーンはシンプルで、乗り比べるとエンジンパワーなど差がよく分かるという。






ホイールは珍しいトピーディッシュが装着されていた。当時もののホイールコレクターでもある。




スピード、タコメーターが並ぶ。





上段は左から水温、電圧、油圧計。右下に車内と車外の温度を表示する温度計がある。





最下段のステレオは社外品。前オーナーが聴いていたカセットがそのまま入っている。



1979年式 トヨタ コロナリフトバック2000 GT(E-RT132)
SPECIFICATIONS 諸元
全長 4445mm
全幅 1655mm
全高 1380mm
ホイールベース 2525mm
トレッド前/後 1365/1365mm
最低地上高 165mm
車両重量 1140kg
乗車定員 5名
登坂能力 tanθ0.51
最小回転半径 5.0m
エンジン型式 18R-GEU型
エンジン種類 水冷直列4気筒DOHC
ボア×ストローク 88.5×80.0mm
総排気量 1968cc
圧縮比 8.3:1
最高出力 135ps/5800rpm
最大トルク 17.5kg-m/4800rpm
変速機 前進5段・後退1段、5速マニュアルフロアシフト
変速比 1速 3.287/2速 2.043/3速 1.394/4速 1.000/5速 0.853/後退 4.039
最終減速比 4.100
燃料タンク容量 61L
ステアリング形式 リサーキュレーティング・ボール式
サスペンション前/後 ストラット式コイルスプリング/トレーリングリンク車軸式コイルスプリング
ブレーキ前後とも ディスク
タイヤ前後とも 185/70HR14
発売当時価格 159.2万円



初出:ノスタルジックヒーロー 2015年 08月 Vol.170 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1979年式 トヨタ コロナリフトバック2000 GT(全3記事)

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text : RYOICHI IGAWA/井川了一 photo : MAKOTO INOUE/井上 誠

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