高回転域まで回せばトヨタツインカムらしい咆哮が!|1979年式 トヨタ コロナリフトバック2000 GT Vol.2

リアサイドのクオーターウインドーにより、車内空間が明るく感じられる。直線基調のデザインだが、よく見ればリアゲートは若干丸みを帯びている。

       
【1979年式 トヨタ コロナリフトバック2000 GT Vol.2】

【1】から続く

 トヨペット コロナは3代目である40系に5ドアのリフトバック車が登場。その後、この6代目、トヨタ コロナで復活した。

 トヨタに限らず、欧米向けに5ドアハッチバックを販売したメーカーはあったが、国内市場ではどれもセールス的に苦戦していた印象がある。しかし90年代以降、ブームとなったツーリングワゴンや、ミニバンといった機能性の高い車種の人気ぶりを見ると、5ドアリフトバックという試みは時代を先取りしていたといえるかもしれない。

 最上級グレードである2000GTのエンジンは18R-GEU型だ。いわずと知れたトヨタの2Lインカムユニットである。53年排ガス規制に合わせて触媒を装着し、電子制御化された18R-GEU型(EはEFI=エレクトロニックフューエルインジェクション、Uは触媒付き)は135㎰だ。

 73年登場のRA25セリカのソレックスツインキャブ仕様の18R-G型145㎰に比べ、カタログスペックでは劣るものの、必要にして十分なパワー感がある。取材時に助手席へ同乗させていただいたが、交差点でいったん減速し、そこから加速していく時、回転をそれほど上げる必要なく2速から前に進んでいく十分なトルク感が印象的だ。それでいて高回転域まで回せば、トヨタツインカムらしい咆哮を響かせてくれた。

ボア88.5mm×ストローク80mm、総排気量1968cc。135㎰を発揮する、ヤマハの手によるトヨタツインカム18R-GEU型エンジンなど【写真21枚】



EFI化された18R-GEU型エンジン。入手時は不調だったがプラグ交換で復活した。デンソー製のクーラーコンプレッサーが見える。点火系はフルトラ式。





車体型式はE-RT132-TSMQF。


1979年式 トヨタ コロナリフトバック2000 GT(E-RT132)
SPECIFICATIONS 諸元
全長 4445mm
全幅 1655mm
全高 1380mm
ホイールベース 2525mm
トレッド前/後 1365/1365mm
最低地上高 165mm
車両重量 1140kg
乗車定員 5名
登坂能力 tanθ0.51
最小回転半径 5.0m
エンジン型式 18R-GEU型
エンジン種類 水冷直列4気筒DOHC
ボア×ストローク 88.5×80.0mm
総排気量 1968cc
圧縮比 8.3:1
最高出力 135ps/5800rpm
最大トルク 17.5kg-m/4800rpm
変速機 前進5段・後退1段、5速マニュアルフロアシフト
変速比 1速 3.287/2速 2.043/3速 1.394/4速 1.000/5速 0.853/後退 4.039
最終減速比 4.100
燃料タンク容量 61L
ステアリング形式 リサーキュレーティング・ボール式
サスペンション前/後 ストラット式コイルスプリング/トレーリングリンク車軸式コイルスプリング
ブレーキ前後とも ディスク
タイヤ前後とも 185/70HR14
発売当時価格 159.2万円


【3】に続く


初出:ノスタルジックヒーロー 2015年 08月 Vol.170 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1979年式 トヨタ コロナリフトバック2000 GT(全3記事)

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text : RYOICHI IGAWA/井川了一 photo : MAKOTO INOUE/井上 誠

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