約40年もの時を経て手に入れた青春の思い出|1973年式 トヨタ カローラクーペ レビン1600 Vol.2

シンプルなコックピット。本来はR(リバース)部分にLIFTの刻印があるが、現在では入手困難とのこと。

       
【1973年式 トヨタ カローラクーペ レビン1600 Vol.2】

【1】から続く

 若者たちにとって、何とか手に届くマシンだったTE27。

 オーナーは取材当時57歳。若い頃は富士スピードウェイへレース観戦にたびたび行っていたクルマ好き青年であった。1971年から始まった富士グランチャンピオンレースをよく見に行ったという。メインレースのみならず、マイナーツーリング、箱車のレースに熱気のあった時期だ。トヨタ自工もTE27レビンやセリカのワークスカーを走らせていた。

 2歳上の兄がクルマ好きということもあり、最初に乗ったTE37カローラレビンは、兄が乗っていたのを下げてもらったものだ。オーナー兄はTE27を買おうとしたがすでに生産が終了しており入手困難。そのため後継のTE37にしたのだという。

 所有する1973年式TE27レビンは2009年に入手。オーナーにとってこのTE27レビンは、約40年もの時を経て手に入れた青春の思い出なのである。

生沢徹ブランドのオリジナル品となる珍しいタイプのステアリングなど【写真20枚】



TRD製のバケットシート。入手時はボロボロだったが、シート屋さんに頼み、オリジナルに似た表皮で張り替えてもらっている。





純正シートのため、助手席のヘッドレスト後部にカローラの模様が残る。シートの張り替えで失われているクルマも多い。




磨き抜かれた1.6Lの彗星



1973年式 トヨタ カローラクーペ レビン1600 (TE27)
SPECIFICATIONS 諸元
全長 3955mm
全幅 1595mm
全高 1335mm
ホイールベース 2335mm
トレッド前/後 1270/1295mm
最低地上高 165mm
車両重量 855kg
乗車定員 5名
最高速度 190km/h
登坂能力 tanθ0.71
最小回転半径 4.8m
エンジン型式 2T-G型
エンジン種類 水冷直列4気筒DOHC
ボア×ストローク 85.0×70.0mm
総排気量 1588cc
圧縮比 9.8:1
最高出力 115ps/6400rpm
最大トルク 14.5kg-m/5200rpm
変速機 前進5段オールシンクロメッシュ
変速比 1速 3.587/2速 2.022/3速 1.384/4速 1.000/5速 0.861/後退 3.484
最終減速比 4.300
燃料タンク容量 43L
ステアリング形式 リサーキュレーティング・ボール式
サスペンション前/後 ストラット型独立懸架/半だ円リーフスプリング
ブレーキ前/後 ディスク/リーディングトレーリング
タイヤ前後とも 175/70HR13
発売当時価格 84.1万円

【3】に続く


初出:ノスタルジックヒーロー 2015年 08月 Vol.170 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1973年式 トヨタ カローラクーペ レビン1600(全3記事)

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text : RYOICHI IGAWA/井川了一 photo : SATOSHI KAMIMURA/神村 聖

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