2T‐G型+ターボをあえて降ろし、5年半の月日をかけてレストア+カスタマイズ+チューニング|1981年式トヨタ カローラ デラックス  Vol.2

スカイブルーに隠されたのは、過激な3S-Gモーターだ。

       
【1981年式トヨタ カローラ デラックス  Vol.2】

【1】から続く

 ロサンゼルス郊外に住む、「熱い」E70カローラファンのオーナーがモディファイを加えた2ドアセダンのカローラデラックス。

 実は、このE72カローラ、オーナーが入手した段階で、すでにエンジンは2T‐G型+ターボのドラッグ仕様だったのだ。しかし、オーナーは、シンプルできれいにコンプリートし、街乗りはもちろん、イベントなどにも参加したいと考え、そこから5年半の月日をかけてレストア+カスタマイズ+チューニングを行ってきた。

 過去にもKP61やAW11などを乗り継いできたオーナーは、新世代のDOHCエンジンである3S‐GE型をチョイス。しかも可変バルブタイミング機構VVT‐iを備えた2世代目にあたるモデルをセレクトした。キャブレターか検討したが、セッティングの幅が広く安定したパフォーマンスを発揮できるインジェクション仕様に決定し、4連独立スロットル化。さらにはHKSのアジャスタブルカムを組み込み、カスタムインテークマニホールドやワンオフステンレスエキゾーストマニホールドなど、吸排気系も抜かりなくチューニング。

 合わせて駆動系は、より容量の大きな2Lツインターボの1G‐GTE型搭載車用の5速MT・W58へと換装。プロペラシャフトは1ピースで製作し、リアのデファレンシャルはTE71用を流用している。


何度もトライ&エラーを重ねた個性的な形の自作エキゾーストマニホールドや、VVT-iを備えた3S-GE型エンジンなど【写真25枚】




配線類やホース類を排除したり、隠したりして、シンプルに見えるエンジンルームを創り出す手法は、アメリカの伝統的カスタムであるホットロッドの伝統からくるもの。エンジンルーム内までスカイブルーで塗り直されていることからもわかる通り、ボディの仕上げも徹底的に行われている。






キャブ化も検討したが、最終的にインジェクションを選択。4連スロットルのスポーツインジェクション仕様にすることで、セッティングの幅が広がり、満足のいくパワーが安定的に得られるようになった。





バルクヘッドにセットされた燃料レギュレーターとフィルター。これも赤/青のアルマイト使いでカラーコーディネートしている。


【3】に続く

1981年式トヨタ カローラ デラックス
SPECIFICATIONS 諸元
●エンジン
3S-GE型エンジン載せ替え、 4連独立スロットル (40mm)、ステンレス製ハイライズ4-1エキゾーストマニホールド、カスタムインテークマニホールド、HKSアジャスタブルカムギア、ワンオフマフラー、スポーツインジェクション、アールズ オイルクーラー、グリフィンアルミラジエーター、デュアル電動ファン、サミット フューエルプレッシャーゲージ、エレクトロモーティブ テックGT
●駆動系
トヨタ W58 5速MT、ワンオフ1ピースプロペラシャフト、アイシン クラッチ、GT用リアデファレンシャル
●足回り
T3サスペンション、KYB AGXショートストロークショック、RCAブロックス アジャスタブルキャンバープレート
●タイヤ
フェデラル F/Rとも185/60R14
●ホイール
RSワタナベRタイプ F/Rとも9J×14
●エクステリア
カスタムライトブルー ボディペイント、JDM(日本国内仕様)クロームバンパー、フェンダーミラー、シビエ ヘッドライト、ボッシュ フォグランプ/バックフォグランプ
●インテリア
レカロLXシート、シュロス4点式ハーネス、オートメーター ゲージ、パーソナル ステアリング、ワークスベル クイックリリースハブ

初出:ハチマルヒーロー 2014年 02月号 vol.24(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
※記事公開時に誤記がありましたので一部修正しました。

1981年式トヨタ カローラ デラックス (全3記事)

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photo : AKIO HIRANO/平野 陽 

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