拓海仕様は前期型。AT車は後期型しか存在せず……|2人のAE86乗り女子 Vol.3|1986年式 トヨタ カローラ レビン 改 スプリンター トレノ APEX

拓海号仕様のためホイールはRSワタナベ。タイヤはダンロップのSPスポーツLM703で、サイズは185/60R14。サスペンションは純正ノーマル。

       
【2人のAE86乗り女子 Vol.3】

【2】から続く

 名機と呼ばれた強力な4A-G型エンジンを搭載し、FRレイアウト最後のレビン/トレノとなったAE86。ドリフトブームや漫画の影響で長く乗り続けられてきたこのクルマに乗る女子たちがいる。彼女たちは一体なぜAE86を選択したのだろうか。

 この1986年式AE86オーナーはもう少し事情が複雑だ。どうしてもAE86が欲しくて両親を説得したが、娘が心配な両親は30年前のクルマの購入を許可しない。両親の説得を兼ねてカーランドのAE86をレンタルし、両親と一緒に京都の街を走り回った。旧車だからと気構えていた両親だったが、現代車と変わらない乗り味に驚き、クルマを返却する際には、AT車であれば許可するという一言が。しかし望む拓海仕様は前期型。AT車は後期型しか存在せず、数もないため後期型赤黒色のレビンを元に外装を造り替えることになった。こうして念願のAE86オーナーになった1986年式AE86オーナーは、毎週末ドライブに出かけるほどAE86ライフを満喫している。

 AE86はドリフトする走り屋だけでなく、初心者や女性であっても問題なく乗ることのできるクルマ。決して藤原拓海のように走らなくても、その楽しさは十分に実感できるだろう。

 今回紹介した2人は、自分の気持ちを整理し、周囲の反対を押し切り、自分のためのクルマを手に入れた。それは正しい選択であったと言えないかもしれない。でも彼女たちの幸せそうな笑顔は間違いなく本物だ。


ミニスカート姿でもドライビングは勇ましい姿を見せる1986年式オーナー。こちらも拓海号仕様のためセレクトされたホイールはRSワタナベ【写真14枚】





エンジンルーム内に残っている元のボディカラーである赤色が、逆にアクセントとなって、レーシングカーのような雰囲気をかもし出している。



フルオリジナルの内装は新車のように美しい状態。目を引くのはATレバー。後期型のみに存在した希少なAT仕様車。



初出:ハチマルヒーロー 2014年 02月号 vol.24(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

2人のAE86乗り女子(全2記事)

関連記事: スプリンタートレノ

photo : HIROTAKA MINAI/南井浩孝

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