「これからまだまだUS仕様のディテールを煮詰めていきたい」と野望に燃える31歳(当時)|1969年式トヨペットコロナ 1500デラックス Vol.3

ボディカラーは純正エアクリーナーカバーの色を復元したもの。後期型は赤テールが標準装備なので、USっぽさが強調される。

       
【1969年式トヨペットコロナ 1500デラックス Vol.3】

【2】から続く

 あえてデラックス純正エンジンのまま、キャブ交換にトライしたのは、昭和のファミリカー、トヨタの中型セダンの核として誕生したコロナ、1969年式。

 そのキャブ交換だが、ソレックスを友人から譲り受けたまではよかったが、純正2R型エンジンに合うマニホールドがない。そこで、排気量やスペックが近い日産A型用のマニを入手し、イチかバチか合わせてみたところ、多少の加工で装着できることが判明。こうして圧倒的な速さはないものの、発進や追い越し時の加速に余裕のある、街乗りしやすいエンジンが完成した。

 車高ダウンのほうもワンオフコイルや他車種用ショックアブソーバーの加工で乗り切った。  

 定番なパーツやルールがないマニアックなクルマほど、作り上げる自由度が高く、完成したときのインパクトが大きくなることを改めて教えてくれたバリカンコロナだ。 

UNIQUE & NICH CAR CLUB OWNER

 まわりに旧車乗りの知り合いが多いこともあり、国産旧車の世界に初めて足を踏み入れ、大好きなUS仕様の世界観との合体を図ったオーナー。「これからまだまだUS仕様のディテールを煮詰めていきたい」と野望に燃える31歳(当時)だ。

オーナーと1969年式トヨペットコロナ 1500デラックス。横浜の「レトロシェード」にてオーダーで製作したクラシカルさを強調するリアガラスのブラインドなど【写真19枚】



フロントサスは、オーダーした16kg/mmのショートコイルとミニトラック用ショートショックの組み合わせで、低くても快適さを失わない。




一方のリアはリーフ抜き、ロワリングブロック、JA11ジムニー用ショック流用とした。




ボディカラーとコーデしたバルブカバー。最終型に積まれた2R型エンジンは、77psの出力を誇った。





オルタネーターをブラックに塗って存在感を消す。クーリングファンは純正の状態で赤いのが特徴。素っ気ない外観から一転、ピンクのエンジンルームは華やかな印象。


1969年式トヨペットコロナ 1500デラックス
SPECIFICATIONS 諸元
● エクステリア:純正エアクリーナーカバー色グレーオールペイン ト、ドアハンドルリクローム、モールポリッシュ、
US純正サイドウインカー/リアマーカー、バックミラーレス、
エンブレムスムージング、US汎用ナンバープレートボルト
● エンジン:ピンクペイント、ワイヤータック加工、
オルタネーターペイント
● 吸排気系:ミクニソレックス40PHHキャブレター、
A型用ソレックスインマニ加工、ミニ用マフラー流用
● 点火系:MSDプラグコード/ブラスター2イグニッションコイル
● 燃料系:ミツバ製ポンプ
● 足回り:(F)ワンオフコイルスプリング、
ミニトラック用ショートサイズショックアブソーバー
 (R)リーフ抜き、JA11ジムニー用ショックアブソーバー
● タイヤ:ATRエコノミスト 165/50R15
● ホイール:ボルクレーシング アーティシャス
 (F)15×7J (R)15×7.5J
● 内装:VDOタコメーター、レトロシェード製
オーダーメイドブラインド、社外ハイマウントストップランプ、
家庭用カーペット張り替え


初出:ノスタルジックスピード 2016年 3月号 vol.009(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1969年式トヨペットコロナ 1500デラックス(全3記事)

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text : AKIO SATO/佐藤昭夫 photo : RYOTA SATO/佐藤亮太

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