自然吸気エンジン世界最高レベルのリッターあたり111ps|2000年式 ホンダ インテグラ タイプR・X  Vol.2

低回転時と高回転時でカムを切り替えるVTEC。切り替えポイントは5700rpmで、ハイカム側の6200rpmにトルクピークを設定。恍惚のVTECサウンドを響かせる。

       
【2000年式 ホンダ インテグラ タイプR・X  Vol.2】

【1】から続く

 核となるエンジンはB18C型1.8L直列4気筒DOHC VTECをベースに、圧縮比をアップするとともに吸排気系の損失を低減。さらに約60点にもおよぶ新開発された専用パーツも投入し、超高回転かつハイパワーなエンジンを作り上げた。そのスペックは自然吸気エンジン世界最高レベルのリッターあたり111psに達し、200psを8000rpmで絞り出す。

 このエンジンを活かすために行われたのが、軽量化と足回りの強化だ。まず軽量化は、軽量フライホイールの採用やラジエーターのアルミ化などにより、約65kgもの削減に成功。ボディ剛性アップのための部材追加を差し引いても、約40kgの軽量化を達成している。また、足回りでは4輪ダブルウイッシュボーンを専用チューニング。スプリングレート、ダンパー減衰力、スタビライザー径などを総合的に強化することで、抜群の旋回性能を手にした。

この個体はエキマニをフジツボ製に交換。手作業でポート研磨を行う職人の情熱が宿ったB18C型タイプR用エンジンなど【写真19枚】



低回転時と高回転時でカムを切り替えるVTEC。切り替えポイントは5700rpmで、ハイカム側の6200rpmにトルクピークを設定。恍惚のVTECサウンドを響かせる。





タイプRはベースモデルよりも15mmローダウン。フロント&サイドのアンダースポイラーとリアの大型スポイラーは専用開発され、前後の接地圧を理想的にバランスさせる。ボディは3ドアクーペのほか4ドアセダンの設定もあり。





オーナーがこだわったサンライトイエローのボディカラー。リアバンパーの「INTEGRA」の凹版文字が特徴的だ


【3】に続く

2000年式 ホンダ インテグラ タイプR・X(DC2)
SPECIFICATIONS 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4380×1695×1330
ホイールベース(mm)  2570
トレッド前/後(mm) 1480/1485
車両重量(kg)  1120
エンジン型式  B18C型
エンジン種類 直列4気筒DOHC
総排気量(cc) 1797
ボア×ストローク(mm) 81.0×87.2
圧縮比 11.1:1
最高出力(ps/rpm) 200/8000
最大トルク(kg-m/rpm) 19.0/6200
変速比 1速 3.230/2速 2.105/3速 1.458/4速 1.034/5速 0.787/後退 3.000
最終減速比 4.785
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション ダブルウイッシュボーン(前後とも)
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ 215/45R16(前後とも)
発売当時価格 257.6万円



初出:ハチマルヒーロー 2014年 05月号 vol.25(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

2000年式 ホンダ インテグラ タイプR・X (全3記事)

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text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : AKIO HIRANO/平野 陽

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