最強最速「R」の象徴GT-R。そのスペシャルチューンモデル|1993年式 日産 スカイライン GT-R トミーカイラR  Vol.1

リアスタイルを強烈に印象づける大きな「R」のオーナメントは七宝製。購入時は色があせていたが、同色で塗り直した。

       
【1993年式 日産 スカイライン GT-R トミーカイラR  Vol.1】

 GT‐Rの「R」は、レーシングを意味する。GT‐Rはレースで勝つことを宿命づけられた、まさにレースの申し子なのだ。

 レーシングカーR380用と同じ考え方で開発されたエンジンを搭載し、1969年に誕生したハコスカGT‐Rは、国内レースで50勝以上という金字塔を打ち立てた。そのDNAを受け継ぎ、72年にケンメリGT‐Rへとモデルチェンジをしたが、排ガス規制によりわずか4カ月で姿を消すこととなる。

 以来、長きに渡りGT‐Rを封印してきた日産だったが、16年ぶりにその名を復活させた。それが第2世代となるR32GT‐Rだ。このクルマもまた、レースでの勝利が義務づけられた。
グループAマシンも規定に沿ってリアスポイラーはノーマル。トミーカイラRもそれに準じているが、フラップはカーボン製で角度調整式。

操作性を考慮したφ365mmの専用本革ステアリング等、基本的にベースのGT-Rと同じだが、随所にトミーカイラのテイストが散りばめられるコクピットなど【写真20枚】



ポテンシャルを最大に発揮するためのインタークーラーは、専用の大型で効率の高いマルチカップ・スーパーインタークーラーを装着する。





軽量・高剛性のトミーカイラ専用鍛造3ピース17インチアルミホイール。サスペンションはHKSのハイパーマックスⅢに変更。





ハイパワーとともに高いスタビリティとオンザレール感覚の操縦安定性を目指してトミーカイラRは開発されたと言う。

【2】【3】に続く

1993年式 日産 スカイライン GT-R トミーカイラR(BNR32)
SPECIFICATIONS 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4545×1755×1340
ホイールベース(mm)  2615
トレッド(mm) 1510(前後とも)
車両重量(kg)  1480
エンジン型式  RB26DETT型
エンジン種類 直列6気筒DOHCツインターボ
総排気量(cc) 2568
ボア×ストローク(mm) 86.0×73.7
圧縮比 8.5:1
最高出力(ps/rpm) 350/7600
最大トルク(kg-m/rpm) 36.0/6000
変速比 1速 3.214/2速 1.925/3速 1.302/4速 1.000/5速 0.752/後退3.369
最終減速比 4.111
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 マルチリンク(前後とも)
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 245/40ZR17(前後とも)
発売当時価格 698.0万円



初出:ハチマルヒーロー 2014年 05月号 vol.25(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1993年式 日産 スカイライン GT-R トミーカイラR (全3記事)

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text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : RYOTA-RAW SHIMIZU/清水良太郎

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