3Lターボから2.5Lツインターボへシフトしたフラッグシップモデル! 自主規制いっぱいの280psへ|1991年式 トヨタ スープラ ターボR  Vol.2

ボディカラーのダークグリーンマイカはツインターボR専用色。購入当初は好きではなかったが、今ではこの色が気に入っているとオーナー。

       
【1991年式 トヨタ スープラ ターボR  Vol.2】

【1】から続く

 そして、大きな転機となるのが1990年に実施された最後のマイナーチェンジで、最上級エンジンが3Lから1JZ‐GTE型2.5L直列6気筒ツインターボに変更された。その背景にあるのは、ライバルの日産だ。1989年に日産がフェアレディZやGT‐Rに自主規制いっぱいの280psエンジンを搭載した。これに対抗するかたちで、トヨタも1JZ‐GTE型エンジンを投入し、その仲間入りを果たしたのだ。

 話題を集めた2.5Lツインターボエンジンは、タービンブレードを軽量なセラミック製とすることで、ターボラグを抑えた鋭いレスポンスを実現。また、各気筒に点火コイルを配して点火時期を正確にコントロールするTDI(トヨタ・ダイレクト・イグニッションシステム)をトヨタ車として初採用。1JZ‐GTE型は、これらにより高性能かつ強力なパワーを得るとともに、軽量・低メカニカルロスを実現した新世代エンジンでもある。

高回転向きに仕立てた1JZ-GTE型2.5Lツインターボ。5スポークの16インチは他の2.5Lツインターボと同じデザインだが、ツインターボR専用カラーとなるホイールなど【写真17枚】



1G系エンジンをベースに大幅な改良を施し、高回転向きに仕立てた1JZ-GTE型2.5Lツインターボ。280psを絞り出すエンジンのなかではもっとも排気量が少なかった。





ターボの心臓部となるタービンはトヨタ製CT12型を採用。





TEMS装着車はショックアブソーバー上部とバルクヘッド側にユニットが設置されるが、ツインターボRは装備されないため大きなスペースが空いている。



【3】に続く

1991年式 トヨタ スープラ ターボR(JZA70)
SPECIFICATIONS 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4620×1745×1300
ホイールベース(mm)  2595
トレッド前/後(mm) 1470/1475
車両重量(kg)  1520
エンジン型式  1JZ-GTE型
エンジン種類 直列6気筒DOHCツインターボ
総排気量(cc) 2491
ボア×ストローク(mm) 86.0×71.5
圧縮比 8.5:1
最高出力(ps/rpm) 280/6200
最大トルク(kg-m/rpm) 37.0/4800
変速比 1速 3.251/2速 1.955/3速 1.310/4速 1.000/5速 0.753/後退 3.180
最終減速比 4.100
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション ダブルウイッシュボーン(前後とも)
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 225/50R16(前後とも)
発売当時価格 336.7万円

初出:ハチマルヒーロー 2014年 05月号 vol.25(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1991年式 トヨタ スープラ ターボR (全3記事)

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text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : AKIO HIRANO/平野 陽

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