ボロボロだった不動車両をレストア! あまりに高価な部品の数々に閉口|1971年式 ダイムラー メルセデス・ベンツ ウニモグ  Vol.3

草ヒロ状態から助ける思いでレストアした。

       
【1971年式 ダイムラー メルセデス・ベンツ ウニモグ  Vol.3】

【2】から続く

 日本に輸入されたウニモグの多くは農家の高齢化や農地縮小によって使われなくなり、放置された。そんな1台を見つけ購入したのがオーナー。ボロボロだった不動車両をレストアしたのだが、あまりに高価な部品の数々に閉口。手に入れたのは30年前だが、その時でさえ部品の入手は難しく、結局部品取り用にもう1台購入した。完成後は、ガレージで保管していたのだが、ボディのサビが気になりはじめ、3年前にオールペイントを含め再度レストアして新車時の美しさを取り戻したという。

 走り出した当初から、バックギアが分からず立ち往生したり、タイヤが重すぎて交換できないなど苦労の絶えないオーナー。しかし、その巨大な車体を操る姿はどこか楽しげだ。


OWNER’S VOICE



 九州内でも有名な旧車オーナー。スズライトバンやコルトなど国産旧車の他、オースチンA35や911ナローなど輸入車も数多く所有。しかし、これはただ欲しくて集めるのではなく、今回のウニモグのように草ヒロ状態から助ける思いでレストアしていたら、いつの間にか増えてしまったという。


コクピット内の中央にあるカバーの中にあるエンジン。主変速のほか前後進切り替え等、クレーン車のように乱立するレバーなど【写真24枚】






エンジン本体には、コクピット内の中央にあるカバーを外すことでアクセスできる。オイルタンクにもここから。カバーを外しても全く違和感がない。




クレーン車のように乱立するレバー。一番大きなレバーが主変速。その右隣がセレクターでさらに右隣が前後進切り替え。一番右側に見えるのが変速機切替で左手前が四輪駆動/デフロック切替バルブ。右手前がPTO。




1971年式 ダイムラー メルセデス・ベンツ ウニモグ
SPECIFICATIONS 諸元
全長4070mm
全幅2050mm
全高2500mm
ホイールベース2380mm
車両重量3850kg
乗車定員2名
最大積載量2000kg
最高速度90km/h
登坂能力70%
エンジン型式OM352/3型
エンジン種類水冷直列6気筒SOHCディーゼル
総排気量5675cc
最高出力82.8ps/2550 rpm
最大トルク26.4kg-m/1600rpm
燃料タンク容量80L
変速機前/後18速(3×6)/6速(2×3)
可変排気ブレーキ
タイヤ前/後365/60R20
発売当時価格約800〜1500万円程度
(フルオーダーに近い車両のため定まった価格は存在しない)


初出:ノスタルジックヒーロー 2015年 04月 Vol.168 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1971年式 ダイムラー メルセデス・ベンツ ウニモグ (全3記事)

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photo : NOBUTAKA KOREMOTO/是本信高

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