A30グロリアを彷彿させる縦置き丸形4灯ヘッドライトのトラック|1982年式 日産 ジュニア  Vol.2

ノーマルの姿を知っていなければ、ほとんど気付かない話だが、荷台のサイドパネルの下側を100mm程度延長している。本来キャブの後端と荷台に段差があるのだが、それを嫌って板金塗装で修正。荷ひもを掛けるサイドフックも取り外してある。前から後ろまでボディラインがきれいに揃った。ちなみにノーマルはフェンダーミラーだ。

       
【1982年式 日産 ジュニア  Vol.2】

【1】から続く

 1962年には最初のモデルチェンジを敢行。キャブのデザインも一新して、丸形4灯ヘッドライトのフロントフェイスとなった。新たに2t積みの排気量1.9L仕様を設定し、H型エンジンを搭載。1.5t積み1.5LG型エンジン仕様との2本立てとなった。

 そして1970年に2度目のモデルチェンジを行う。1966年に日産とプリンス自動車工業が合併、ジュニアとプリンスマイラーと統合することになり、140の型式を持つ3代目のジュニアが発売された。

 2t積みで、エンジンは2LのH20型を搭載。フロントフェイスも一新されて、A30グロリアを彷彿させる縦置きの丸形4灯ヘッドライトとなった。この140ジュニアは国内で1982年まで販売され、初代から26年間も続いたロングセラーのボンネットトラックとして、その名が商用車好きの記憶に刻まれることになった。

ニッサンJ-141型と表記される型式プレートや、水冷直列4気筒OHVのH20型エンジンが鎮座するエンジンルームなど【写真16枚】




エンジンルームには、水冷直列4気筒OHVのH20型エンジンが鎮座する。基本的にノーマルの状態だが、永井電子工業製のトランジスターイグニッションが追加されている。





型式プレートには、ニッサンJ-141型と表記される。




インテリアは商用車ならではのシンプルなもの。





【3】に続く


1982年式 日産 ジュニア 2t積み標準型(J-141)
SPECIFICATIONS 諸元
全長 4690mm
全幅 1690mm
全高 1720mm
ホイールベース 2805mm
トレッド前/後 1405/1400mm
最低地上高 220mm
車両重量 1455kg
床面地上高 805mm
荷台(内寸)長 2285/幅1590/高400mm
最大積載量 2000kg
乗車定員 3名
登坂能力 tanθ0.35
最小回転半径5.9m
エンジン型式 H20型
エンジン種類 水冷直列4気筒OHV
総排気量 1982cc
圧縮比 8.2:1
最高出力 92ps/4800rpm
最大トルク 16.0kg-m/3200rpm
変速機 フルシンクロメッシュ式前進4段・後退1段
ブレーキ 前後ともドラム式
タイヤ 前/後7.00-16-6/7.50-16-12
発売当時価格 95.2万円


初出:ノスタルジックヒーロー 2015年 04月 Vol.168 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)


1982年式 日産 ジュニア (全3記事)


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photo : KAZUHISA MASUDA/益田和久

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