3台乗り継いだ510。2人目の娘さんが生まれる時期に購入したのは「3人がけのリアシート」のSSS|1968年式 日産 ブルーバード SSS Vol.3

元祖スーパースポーツセダン、SSS。

       
【1968年式 日産 ブルーバード SSS Vol.3】

【2】から続く

 今回紹介するサファリブラウンのオーナーは、これまでに3台の510を乗り継ぎ、2013年にこの初期型SSSを手に入れた。

「幼稚園に通っている頃、父親が510の中古車を買ったんです。親戚も510に乗っていて、ずっと気になっていました。26歳のときに最初の510を買い、3台乗り継ぎました。『もう510はいいかな』と思っていたところ、キレイな初期型SSSが出てきたので買ってしまいました。希少なノーマル車なのが自慢ですが、モノがよすぎて改造するのをためらってしまうんです。だからレストアもしていません」と、魅力を語っている。

 何台も乗り続けたいと思わせるほどオーナーを魅了した名車が、510ブルーバードSSSだ。

OWNER’S VOICE/小さい頃、親戚中が510乗りで、娘が生まれるのに510を買いました

 60年代に登場した日産のスポーツモデルが大好きなオーナー。「子供の頃、父親が4ドアセダン、叔母さん2ドアセダン、叔父さんがバンという510だらけでした。なので、2人目の娘が生まれる時期でしたが、ミニバンじゃなく510を買ったんです」とエピソードを語ってくれた。その後3台乗り継いで初期型SSSに出合う。




3本スポークのウッドステアリング、フロア4速MT。3人がけが採用されたリアシートなど【写真17枚】




左から時計、8000rpm表示のタコ、20km/hから始まるスピード、コンビネーションメーターが並ぶ。初期型SSSは、クロームリング付きの豪華仕様だ。




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レザータッチのフロントシートは後期モデルから流用しているようだ。初期モデルではヘッドレストが付かないのが標準。シートサイズは今のクルマより大きい。






助手席側のグローブボックス下には、後付けの吊り下げ式クーラーユニットを装備。




1968年式 日産 ブルーバード SSS(P510)
SPECIFICATIONS 諸元
全長 4120mm
全幅 1560mm
全高 1400mm
ホイールベース 2420mm
トレッド前/後 1280/1280mm
最低地上高 190mm
室内長 1740mm
室内幅 1290mm
室内高 1130mm
車両重量 915kg
乗車定員 5名
最高速度 165km/h
登坂能力sinθ 0.487
最小回転半径 4.8m
エンジン型式 L16型
エンジン種類 水冷直列4気筒SOHC
総排気量 1595cc
ボア×ストローク 83.0×73.7mm
圧縮比 9.5:1
最高出力 100ps/6000rpm
最大トルク 13.5kg-m/4000rpm
キャブレター SU型ツインキャブレター
変速比 1速 3.657/2速 2.177/3速 1.419/4速 1.000/後退 3.638
最終減速比 3.900
燃料タンク容量 46L
ステアリング形式 リサーキュレイティングボール式
サスペンション前/後 独立懸架ストラット式/独立懸架セミトレーリング式
ブレーキ前/後 ディスク/リーディングトレーリング式
タイヤ前後とも 5.60-13 4P
発売当時価格 75.5万円



初出:ノスタルジックヒーロー 2015年 04月 Vol.168 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1968年式 日産 ブルーバード SSS(全3記事)

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text : HIDEAKI KATAOKA/片岡英明 photo : TAKASHI AKAMATSU/赤松 孝

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