「スポーツカーを大衆の手に」というコンセプトで開発されたヨタハチ|1965年式 トヨタ スポーツ800 Vol.1

トヨタ初の大衆スポーツカー「スポーツ800」。

       
【1965年式 トヨタ スポーツ800 Vol.1】

「スポーツカーを大衆の手に」というコンセプトのもと、それまでのスポーツカーとは一線を画す手法で開発されたトヨタスポーツ800。そのため、パブリカのエンジンなどが共用されているが、モノコックボディは専用設計されており、パブリカのイメージはない。

 また、非力なエンジンパワーを補うため、ボディ各部に軽量素材が使われているのが特徴で、ボンネット、ルーフ、トランクリッド、バンパー、シートパンにはアルミ合金が、リアウインドーにはアクリルが採用されている。さらに、空気力学的に優れたボディスタイルとするために、研究開発が行われた。


各部にアルミ合金が採用された軽量ボディや、コーチワークを担当した関東自動車工業の車台プレートなど【写真41枚】




トランクリッドの右上に配置された燃料給油口。キャップの上をスライドさせるとキーシリンダーが現れる。






リアクオーターの膨らみはベンチレーターで、車内に開閉のドアが設けられている。






美しく磨かれた純正ホイールキャップは8穴タイプの1966年4月以降のデザイン。1965年式には、10穴タイプが装着されていた。


【2】【3】【4】に続く

1969年式 トヨタスポーツ800(UP15)主要諸元
SPECIFICATIONS 諸元
全長3610mm
全幅1465mm
全高1175mm
ホイールベース2000mm
トレッド前/後1203/1160mm
最低地上高175mm
室内長785mm
室内幅1250mm
室内高965mm
車両重量580kg
乗車定員2名
登坂能力sinθ0.441
最小回転半径4.3m
エンジン型式2U型
エンジン種類空冷水平対向2気筒OHV
総排気量790cc
ボア×ストローク83.0×73.0mm
圧縮比9.0:1
最高出力45ps/5400rpm
最大トルク6.8kg-m/3800rpm
変速比1速4.200/2速2.400/3速1.550/4速1.125/後退4.333
最終減速比3.300
燃料タンク容量30L
ステアリング形式ウオーム・セクターローラー式
サスペンション前/後ウイッシュボーン・トーションバー/非対称半楕円板ばね
ブレーキ前/後ツーリーディング/リーディングトレーリング
タイヤ前後とも6.00-12-4PR
発売当時価格59万2000円


初出:ノスタルジックヒーロー 2015年 04月 Vol.168 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1965年式 トヨタ スポーツ800(全4記事)

関連記事:心に残る国産旧車たち

関連記事:スポーツ800

photo : RYOTA-RAW SHIMIZU/清水良太郎

RECOMMENDED

RELATED

RANKING