日本初のLS1キャブ仕様! あえて新しいV8をキャブ化して搭載した、69カマロSSR

オールアルミ製のLS1エンジンは、日本初のキャブレター仕様を実現。

       
【1969年式シボレーカマロSS Vol.2】

【1】から続く

 ピックアップしたのは、福岡にある「KRZカスタムズ」が製作した69カマロ。

 ベースとなったのは、最終型のSS。ただし、あえてネーミングでは「SSR」としているのは、エンジンには現行の高性能なLSブロックを採用していて、「R」の名にふさわしいポテンシャルを与えられているからだ。さらに、インテリアのシートとコンソールを「シボレー・SSR」の純正を流用していることも理由のひとつ。そんなことから、「SSR」というネーミングされた。

 製作は、2008年12月からスタート。コンセプトとしては、アメリカで人気が高まっている60〜70年代の市販車をベースに、現代のパーツを組み込んだ新しい世代のホットロッド。見た目はクラシカルな69カマロそのものだが、アクセルを踏み込めば現行モデルを置き去りにできるほどの性能を秘めていて、なおかつ、安全に止まり、快適なドライブができるのが狙いだ。

 このコンセプトを実現するためにKRZで準備したのは、アルミ製ヘッド&ブロックを採用したニュージェネレーションの現行LSエンジン。ただし、エーデルブック製のキャブ&インマニ、点火モジュールを取り寄せ、日本初となるLSブロックのキャブ仕様をセットアップすることにした。

ダイレクトイグニッションが採用されたモダンな雰囲気のエンジンルームや、ヴィンテージエア製のエアコンキットなど【写真23枚】




ラジエーターはRSP製のアルミラジエーターで強化。その横にセットされたサブタンクはビレット製だ。





マスターシリンダーは、アメリカのレースシーンで定評のウィルウッド製を装着。






エアクリーナーの手前に設置されている赤いボックスは、エーデルブロック製のイグニッションコントローラーで、各気筒のダイレクトイグニッションへの信号を変換する点火モジュールだ。



【3】に続く


1969年式シボレーカマロSS
SPECIFICATIONS 諸元
●エクステリア : フルレストア(ガンメタ2トーン+オレンジライン)/HIDヘッドライト/70年式カマロ用ドアミラー/ビレットテールレンズモール
●エンジン : 06年式LS1ブロック/ヴィンテージエアー製フロントランナー ●吸排気系 : エーデルブロック製インマニ、キャブレター/RSP製マフラー
●点火系 : エーデルブロック製点火モジュール ●冷却系 : RSP製アルミラジエーター
●足回り :(F)C4コルベット用足回り&ラックアンドピニオン移植/KRZ車高調 (R)4リンクサス/KRZ車高調 ●駆動系 : GM12BOLTデフ
●ブレーキ :(F)KRZ 6ポットキャリパー+φ355mmローター (R)KRZ 4ポットキャリパー+φ328mmローター/WILWOOD製マスターシリンダー
●タイヤ :(F)215/38R19 (R)265/35R19 ●ホイール : ハイパーフォージド(F)19×8.5J (R)19×9.5J
●内装 : ヴィンテージエアー製エアコン/オートメーター(スピード、タコ、時計)/パワーウインドー/ISOTTA製ステアリング/SSR用シート&コンソール流用




初出:ノスタルジックスピード 2015年11月 Vol.008(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1969年式シボレーカマロSS(全3記事)

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photo NOBUTAKA KOREMOTO/是本信高

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